
今も現役で活躍している搾り槽(ふね)です。
玄米酢などのお酢は、この槽を使って酢とカスに分けます。
いわゆる圧搾作業ですが、酒屋さんを含めてこの搾り槽を使われている蔵はめずらしいと思います。

まずは専用の袋にお酢を詰めていきます。
こぼさない様に、また量を均等に入れることがコツです。

その袋を下から順番に積み上げていきます。
その際には交互に隙間を空けることがポイントです。
そうしないと液の落ちるスペースがなくなってしまいます。

袋を何段にも積み上げていきます。
今日は私が作業をしていたのですが、慣れないこともあって一番上まで積み上げるのに2時間もかかってしまいました。

全部積み上げた後は木の重しを載せていきます。
すごく重いので3人がかりの仕事です。

チョロチョロと少しずつお酢がでてきます。
油でいうところの「一番搾り」、日本酒でいうところの「荒走り」でしょうか。
このキラキラとしたお酢を見ると、思わず顔がほころびます。
次の日にはテコの原理で上から圧力をかけて、更に搾っていきます。
でも、これで出来上がりではありません。
出来上がったばかりのお酢はトゲのある荒々しい味ですので、美味しくありません。
そこで熟成タンクに移して熟成させます。
しかも月に一度、タンクを移動させます。
これはお酢を空気に触れさせることによってやわらかい味にすることと、オリを下げるためです。
地味な仕事ですが、この昔ながらの造り方が酢の味を左右します。
酢造りの舞台裏でした。
五代目見習い 彰浩
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