いちじくいちじく2






今日からいよいよ無花果酢の仕込みが始まりました。
まずはトラックで2時間半かけて京都・城陽市にある「JA京都やましろ」に京都産の完熟無花果(いちじく)をとりに行ってきました。農薬を極力使わないことをお願いして、何年も前から農家の方々に作っていただいております。

無花果は非常に足が速い(腐りやすい)ため、ほとんどが生食用として出荷されます。この集荷場にあるのもウチで使う物を除く全てが生食用としてスーパーなどの小売店に並びます。

では生食用と弊社で使う無花果の違いは何か?
生食用のものはフレッシャーと呼ばれるツヤ出し剤(食品添加物)を使うのに対して、弊社用のものは使っていません。

いちじく3いちじく4






また2時間半かけて、午後8時に蔵に戻ってきました。
鮮度が命ですので、すぐに無花果醪(もろみ)を仕込みます。『醪』とは、お酒のようなもので、酒と酒粕に分ける前段階のものです。昔ながらのお酢造りには、まずアルコール発酵を行い(醪造り)、そのアルコールを再度発酵させてお酢を造ります。

ひとつひとつ、ミキサーで粉砕した後、酵母を加えてアルコール発酵させます。

いちじく5いちじく6






でも、まずは味見をしないと。
さすが完熟の無花果!下の方が爆ぜて、種がところどころに見えます。まずは、そーっと両手で二つに割ります。

どうですか、このみずみずしい中身。ほんのり甘い、独特の香りに我慢できず、イッキにカブリつきます。

ねっとりとした上品な甘さの果肉とプチプチの食感の種。
はっきり言って、酢にするのはモッタイナイ!今日の仕込みに携わった全員が同じ思いでした。でも、このまま1箱食べたいという欲望を抑えて…。

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泣く泣く全ての無花果をミキサーで潰した後、酵母を加えて今日の作業は終了です。そのころには、仕込み部屋が甘い香りでいっぱいになります。
今日は予定していたほどの量がなかったため、9月中旬まで何度もこの作業を繰り返し、一年分の無花果酢を仕込みます。

この無花果酢は水を一滴も加えずに造るため、旨味や風味が濃縮された贅沢なお酢になります。何年か前に、フランス料理界の重鎮、ジョエル・ロブションさんからもお褒めの言葉をいただきました。

はっきり言って儲けは全然ありません。損益計算をするのが悲しくなります。でも、その分、皆様に自信を持ってお渡しできる商品です。

無花果酢の仕込みはまだまだ続きます。

                            五代目見習い 彰浩