いちじく経過いちじく経過2






昨日仕込んだ無花果(いちじく)醪が気になります。

仕込み部屋は相変わらず無花果のフレッシュな香りが充満。この香りを嗅ぐと、「なんで昨日もっと食べへんかったんやろ」と後悔しますが…。

特に今は暑いですので、アルコール発酵中に雑菌によって汚染される可能性があります。(日本酒を冬場に仕込むのは雑菌による汚染を防ぐためです)と独身の私が言うのもなんですが、「我が子が悪い子にいじめられていないかを見守る親の心境」でしょうか?

糖度(Brix)やアルコール度、pHを測定し、順調に発酵が進んでいるかチェックします。幸い、今のところは大丈夫なようですが、今日はかなり気温が高かったので、「抱き樽」に氷を入れて、タンクの内部から液温を下げてやります。こうすることで急激な酵母の増殖を抑え、アルコール発酵の速度を調整してやります。

空気に触れる液面は無花果の果肉が酸化して茶色っぽくなっていますが、内部はきれいなピンク色のまま。小さな泡は、糖がアルコールに変化するときに発生する二酸化炭素です。明日にはもっとシュワシュワっと泡が大きくなってくるはずです。

今から木曜日まで出張の私は3日間、「我が子」を見ることができません。後ろ髪ひかれる思いで、蔵を後にします。

無事に発酵を終えられますように。

                            五代目見習い 彰浩