
≪醪造りの工程その6≫
麹造りは温度と湿度を定時的に管理し、麹菌に気持ちよく繁殖してもらうことが大事! 具合を都度見てやりながら、目や鼻、手の感触なんかで判断します。そして、麹室への引き込みから約45時間かけて麹菌を繁殖させてから麹を取り出します。
≪仕舞い仕事≫
製麹装置に8センチほどの深さに広げた蒸し米を切り返すことで温度や湿度を均一にする「仲仕事」の後、6、7時間ほど経つと、また表面が乾いてきます。そこで、再度、切り返してやります。今度は約5センチほどの深さに。これは米を乾かし、温度を若干下げるためです。菌が増殖するときにエネルギーが発生し(発酵熱)、引き込みから徐々に温度は上がっていきます(31℃⇒43℃前後まで)。この作業が「仕舞い仕事」。
この頃には、米の表面は透明から白色に変化していますが、これは麹菌の菌糸が米内部に入り込んだ証拠で、破精込み(はぜこみ)と呼びます。また、ほのかにカビ臭もしてきますので、杜氏は五感を使ってチェックするのです。どうです? この真剣な眼差し。
≪米の状態をチェック≫
白く、乾いてきました。
≪ポロポロに≫
数時間後、いよいよ「出麹」。米がポロポロの状態になっているのが、写真でもおわかりいただけるのでは。
≪出麹≫
再度、固まったポロポロの米を手でほぐしてから、麹室で育てた麹を外に出します。かかった時間はおよそ45時間。まさに我が子のように慈しみ育てた麹が立派?になりました。よい麹は「栗香」といって、栗のような甘い香りがします。口に入れて噛んでみると、確かに米にはない甘みが感じられます。これは、米のデンプンがブドウ糖に分解されたことを意味します。
≪枯らし≫
麹室から出した麹は約17時間、外の空気にあてることで温度を下げ、湿度を除きます。これを「枯らし」と呼んでいます。専用のならしで均一に広げます。
実はこの一連の作業、毎日行っています。なぜなら弊社では20本以上も同じ醪を仕込むから。というわけで、杜氏の藤本や麹屋の今井は酒蔵に泊まりこんでいます。
たまには差し入れでも持っていかねば。
五代目見習い 彰浩