半年前に初めてお会いして以来、お世話になっている、東京の笹塚にある
マルイ漬物の女性店主、池田さんを訪ねました。
今回の目的は漬物づくりの現場を見せていただくこと。マルイさんでは、完全無添加、且つ、できる限り、有機栽培や無農薬、特別栽培などの安全な原材料を使って、手間と時間のかかる方法で糠漬けを作られています。それは漬ける野菜だけでなく、糠も同じ。特に糠は米の外側ですので農薬が残留しやすいのです。だからこそ、無農薬や特別栽培された糠を使うことは大前提であるべきなのに、ほとんどのメーカーはできていません。
そう考えると、マルイ漬物さんの志はすばらしい。
≪マルイ漬物の看板≫
創業50年以上になるそう。現在の店主が3代目とか。
≪木桶≫
3つだけ。この、いさぎよいほどの小規模であるが故の高品質(味・安全性)だということは、現場に行って初めてわかる訳で。
≪糠床≫
糠漬けに関わる微生物は乳酸菌。乳糖やブドウ糖を分解し、乳酸を作ることが特徴です。そのなかでも、糠床で生育する乳酸菌はおそらく、通性嫌気性菌と呼ばれ、「空気つまり酸素のある無しに関わらず増殖できる」種類です。そのため、毎日、糠床をかき混ぜてこそ、活発な乳酸菌の活動を維持できるようです。
そのエサとして野菜の切れ端を与えるだけでなく、適正な水分調節なども日々の大事な仕事だそうです。
糠の中に見える黒いものは昆布。他にも塩や鷹の爪、旨味の強い純米酒などが使われているとか。この桶の中に野菜は入っていません。ここから少しずつ糠を取り出し、野菜の種類毎に漬けるとか。キュウリなら50本、ナスだともっと少量しか一度に漬けることができないのだそうです。
≪糠漬け≫
きゅうりやナス、人参、大根の他に山芋。こんなに試食させていただきました。一言で言うと、「やさしい酸味と旨味」。店主の池田さん曰く、「別に特別なことをしてる訳じゃなく、昔からの作り方をそのまましてるだけなんです。」と。
現在の漬物業界で、無添加というのは「異端児」として扱われているはず。原材料が安全で新鮮なものであることの他に、添加物を一切使っていないことは、商売として漬物を作っている人達の中では「ありえない」ぐらいの感覚だと思います。
そんな真っ当な漬物は、先日の朝日新聞朝刊「逸品!」欄で掲載されて以来、お客様になかなかお渡しできないジレンマがあるようです。
≪季節を漬ける≫
ステキなキャッチコピーです。こちらでは糠漬けセットだけでなく、自宅で糠漬けを楽しめるように健康な乳酸菌が生きている「ぬかどこ」も販売されています。
近い将来(年内?)、冷蔵庫に入るサイズのマイ糠漬け木桶も販売されるようです。試作品を見せていただきましたが、かなり魅力的な佇まいで、工芸品のようでした。間違いなく限定品のそれは、まめにホームページをチェックしないと購入できないはず。
異業種の現場をみせていただくことはすごく刺激になります。お忙しい中、ありがとうございました。
五代目見習い 彰浩
Posted by iiokome at 01:31
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