ぼちぼちと米作りの準備を始めております。
今年も弊社の酒造りと酢作りで出来た有機物を利用し、肥料、抑草資材を作ります。

ペレット製造1


















先日、ついに買ってしまいました!ペレット成形機!
混合機と乾燥機のフルセット!・・・高い!しかし、紙マルチ以外の抑草方法を何とか確立したいのは事実。
それには 今、必要となる機械なのです。

ペレット状にする理由は、田んぼ全体に 斑無く 肥料、抑草効果を出すため。

ペレット製造2


















《抑草用のペレット》
まず、米糠に水分調整のため、酢のオリ(発酵、熟成時に出来る沈殿物)を入れ、混ぜくります。

ペレット製造3


















握ってみて、固まりになる程度。

ペレット製造5



















ペレット製造6


















そして成形機に入れ、ペレット状にしていきます。

ペレット製造7


















仕上げは、平型乾燥機で発酵しないように しっかりと乾燥させます(水分10%以下)水分計なんかは無いので とりあえずカチカチになるまで・・・

ペレット製造8


















あとは米袋に入れて田植え時まで保管します。


《肥料用は発酵させる》

スムーズに肥効を出すために、発酵させたもの(例えば・・くず大豆、くず米などを粉砕して、米糠、酒粕、オカラなんかを混ぜたもの)を使うのが良いのです。
またペレット状にすることによって、内部まで空気や微生物が入り込み発酵が上手くいき易くなります。

発酵させていない有機質肥料では分解吸収までに時間がかかり 稲の草型を乱したり、食味などに影響が出るという事がありますし、土中での分解過程で発生する有機酸などが稲の根に障害を与えたり、根腐れの原因になります。


《抑草用は乾燥させる》

発酵させずに撒布されたペレットは、微生物の分解によって土壌表面に形成されてくる有機酸が、発芽してくる雑草(主にコナギ)の根に障害を与え、生育を抑制させる。(コナギは発芽時に根を一度 土壌表面に出し、再び土壌中に進入させる特性があり ここが狙い目になるのです)
稲の根に影響がないよう田植え後に撒布します。

水分調整のため入れた酢のオリ・・・もちろん酢酸。これも有機酸の1種です。
ただの水で水分調整した米糠よりも抑草効果は高いはず!

欲を言えば、黒豆酢の発酵後に出来る搾り粕を使いたかったのですが。

大豆に含まれるサポニンという成分、これも抑草効果があります。
特に黒豆は はるかに多く含まれているため効果は大と睨んでいたのですが・・・今年は運悪く仕込んでおりません。
もし、あればサポニン&有機酸のダブル攻撃を試してみたかったのですが・・・残念。

とりあえず今年作ったペレットは、契約農家さん達と一緒に いろんな田んぼを使って効果を見ていきます。

米作り担当 伊藤