≪火入れ≫
1月から3ヶ月間、酒蔵で休みなく行われてきた醪(もろみ)造り。本日、『富士玄米酢』用の醪の火入れ(加熱殺菌)が終わり、明日の片付けをもって、今年の仕込みが終了します。
蛇管(じゃかん)と呼ばれる、とぐろを巻いたような管の周りを蒸気で熱して、その管に醪を通すことによって保存のきく状態にします。二人にとってはこの仕事がゴール。
≪酒蔵≫
使い終えた道具が並べてあるだけの蔵、静かなもんです。
今年もたくさんのお客様や取材の方が見学に来てくださいました。弊社にとって蔵を見ていただくことは、いかにして造っているかを実際に見てもらえる場所であると共に、蔵で働くみんなにとっては、(女優が見られて綺麗になるように?)見られることで緊張感を高め、仕事に対するモチベーションを上げる瞬間でもあります。この空気によって、妥協のない仕事が続けられるのだと思います。というわけで、ぜひ皆様、蔵に来てください。
それはそうと、酒蔵では手伝いに来ていただいた蔵人の皆さんも含めて怪我なく造りを終えられたこと、ええ醪が仕上がったこと、ホンマに感謝してます。醪造りの長である藤本が全てにわたってきちっとした管理をしてくれたお陰。褒めてやっていただけると幸いです。
≪久理陀神社の桜≫
酢蔵からは久理陀(くりた)神社の鳥居をくぐって自宅に帰るのですが、週末には桜が満開を迎えそうです。今年は暖冬でほとんど雪が降らず温度も高かったため、酒造りの発酵温度を抑えるのに苦労したようです。藤本や今井にとっては季節感を感じるのは日々の気温だけだったんじゃないかと想像しています。
明後日からやっと休みのとれる二人ですが、藤本は勉強を兼ねて奈良の酒蔵へ、今井はなかなか帰れなかった新居の整理、と精神的には休めても肉体的には休まる時間がなさそうです。
五代目見習い 彰浩
コメント
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お酢造りそのものは、これからが長丁場でいっそう大変だとは思いますが、まずはひと区切りですね。本当にお疲れ様でした。
お米作りのこと、お酒(醪)造りのこと、そしてお酢造りのこと、すべてを丁寧に、そして有機的なつながりで教えていただき、いつも感心しながら拝見しております。
こちらも今は育苗作業真っ只中です。今年のお米の出来具合を左右する作業だけに、去年よりも一層気合を入れております。
水のことなど心配は尽きませんが、お互い頑張りましょう!
今年の米作りは大変なことになりそうですね。
特に水の確保が難しいかもしれません。
オーストラリアは小麦の収穫量が前年の10%しかなかったそうです。90%減ということは、輸出なんてできないんじゃないでしょうか。すでに日本の小麦粉の価格は今月上がり、また秋にも上がるとのこと。今後、農業や漁業などの第一次産業従事者及び消費者にとって、厳しい時代になってくるでしょうね。