土日の2日間、山田製油の職人の皆さんと弊社の蔵のみんな、総勢20名で交流会。前回は弊社で行われたので、今回は山田さんにお邪魔しました。

まずは桂にある本社へ。

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≪本社≫

午前10時の集合時間に着いて、これから交流会が始まります。

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≪胡麻の基礎知識≫

今井さんが丁寧に説明してくれました。メモったものをそのままご紹介すると長文になってしまうため割愛しますが、白胡麻は世界中で、黒胡麻はアジアのみ、金胡麻のほとんどはトルコで栽培されているそうな。また、日本の胡麻自給率は0.1%以下だとか。世界で1年間に300万トンが消費される中、日本はその1/15に当たる20万トンも消費してる割には、思ったとおり自給率は壊滅的ですね。

午後から畑に移動して農家さんに伺った話では、胡麻の栽培は比較的簡単なようですが、収穫後の乾燥、選別などが大変だとか。実際、今井さんの話では、選別には5つのステップがあるそうな。ふるい→風→水につける→色センサー→遠心分離を経て、袋詰めされて日本にやってくるのだとか。

山田製油さんでは、海外で農薬を使わずに栽培された胡麻を使われています。ちゃんと現地を視察して、安全性や品質も自分達の目でチェックされています。

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≪摺り胡麻≫

続いて、滝さんから説明していただきました。小さな生産者だからこそできる、胡麻のブレンド。都度、味・香り・コクをチェックしながら比率を微妙に変えているとか。焙煎する時間も袋ごとにわずかに異なる品質によって変えるのも職人技。

私達も実際に食べてみました。焙煎すると生に比べて、白、黒、金胡麻それぞれの特徴がわかります。特に金胡麻にはコクと共にはっきりとわかるえぐみがあるのですが、白、黒と共にブレンドしたものが一番バランスがいいのです。なるほど、と味を比べて初めてわかること。

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≪練り胡麻≫

私が一番好きな練り胡麻。石臼で挽く理由は、摩擦熱を逃がす働きがあるからだとか。白は1時間に6kg、黒胡麻に至っては2kgしか作れないそう。胡麻の仕入れ価格も黒の方が高いそうですが、販売価格は白、黒同じ。まぁ、料理には白の甘味が合った方が使いやすいかもしれません。ただ、この辺は地域によって好みが分かれるらしく、関東や関西では白、東北では黒が人気だそうです。

パンに塗ったり、アイスに混ぜたりすると香りとコクで贅沢な味になります。毎年1月に行われる新宿伊勢丹の京都展でいつも買って帰る逸品です。

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≪そうめんつゆを胡麻でアレンジ≫

他にもゴマラー油などを見せていただいた後、そうめんの試食。ゴマ油やラー油、練りゴマを足すとコクが出て、飽きがきません。私自身のおすすめは、最初は普通にそうめんつゆで食べてから、ゴマ油、ゴマ油+摺り胡麻、ゴマラー油、練りゴマの順。香り、食感、辛味、コクをそれぞれ楽しんでいただけると思います。ぜひ、残暑払いにいかがですか?

今回の交流会は胡麻のように中身が濃い。まだ午前中が終わったばかり。次は胡麻町に移動して工場横のトレーラーハウスでイタリアンのランチをいただきます。

                        五代目見習い 彰浩