2008年03月08日

奇跡のりんごの仕込みが始まりました

甑(こしき)倒しを終えてひと段落ついた酒蔵に、木村秋則さんの「奇跡のりんご」が届きました。

りんごの仕込



















≪奇跡のりんごの山≫

二日間で合計100ケースを越えるりんごが届きました。昨年は、フジ、サンフジ、世界一、ジョナゴールド、王林の5種類だったと記憶していますが、今年は2種類。そのほとんどは王林、そしてフジ。さて、どんな酢ができるのでしょう。


りんごの仕込2



















≪りんごのチェック≫

まずは、藤本と今井が品種と重量を確認。ひと箱ずつ計って、タンクに仕込む量を決めていきます。そして、二人にとって大事な仕事が・・・。

それは、

りんごの仕込3



















りんごの仕込4



















りんごの仕込5



















≪味見≫

もちろん、Brix(糖度)を測りますが、それだけではなく、自分の舌で確認することが大事。品種による糖度や酸の度合いを確認し、どのような酒にするかをイメージします。一般的なりんご酢造りと決定的に違うのがここ。

まず、一般的なりんご酢の原料は、海外からドラム缶で輸入した濃縮果汁。これを水で薄めてアルコール発酵します。その際、果汁の糖分を余すことなくアルコールに変換させた方が歩留まりがいいのです。歩留まりがいいとは、具体的には、たくさんの量の酢を造ることができるのです。

それに対して、にごり林檎酢の原料は、木村さんが農薬も肥料も使わずに作った完熟りんごのみ。これを使って造るわけですが、糖分を全てアルコールに変えるのではなく、甘味が残っている状態でアルコール発酵を止めます。その結果、酢酸発酵時に水を一滴も加えないため、量をたくさん造ることはできませんが、その分、りんごの旨味や甘味を湛えた酢ができるのです。どのくらいの糖分を残すのか、また、りんご自体がもつ酸味なども考えながらアルコール発酵を始めるのが二人の仕事。

二人だけではなく、当蔵の8名全員が作業員ではなく、職人である所以がここにあります。米作り、酒造り、酢造り、熟成、ろ過、(ぽん酢などは)出汁とりや調合、ろ過など、他にも、ひとつひとつの機械のメンテナンスなど多岐にわたって、頭で考えたことを手で実現していくのです。小さいからこそええもんを造ることができるわけ。

なんてことを難しそうに言いながらも、りんごの味見って楽しいモンです。私も午前中は写真を撮りつつ、仕込みを手伝っていました。途中で機械のオーバーヒートを避けるための小休止中に食べるりんごの美味さ―。皆さんには申し訳ないです。

りんごの仕込6



















≪変色しにくいりんご≫

木村さんのりんごはカットして放置しても酸化しにくいのです。このりんごは切ってから30分以上経過してもこのとおり。また、去年、今井がくすねた?りんごを車のダッシュボードに置いておいたところ、腐らずにドライアップルになったそうです。機会があれば、その写真もお見せしたいと思います。

さぁ、明日以降はいよいよ仕込みの詳細をお伝えします。

                     五代目見習い 彰浩



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