梅雨真っ只中ですが、ここ世屋地区も雨が少ないですね。週間予報も1週間先までは晴れマークばかり。今のところ水には不自由はしておりませんが、この先どうでしょうか?少し心配です・・・ただ紙マルチ栽培は雑草の発芽を抑える以外に、土壌の保水力を高める利点もありますから もうしばらく辛抱してましょう。

比較田



















さて、これは農家さんの田んぼなのですが、トラブルにより途中で田植えが中止された田んぼ。約右半分は稲だとわかりますが、田植えをしていない左半分はヒエやコナギでこの状態。
真ん中あたりで、マルチ田植機が深くはまり込んでしまい中止を余儀なくされたとのこと。
見ただけでゾッとします・・・っていうか、あの2年前の悪夢を思い出してしまいます・・・あ〜怖い怖い。

冬期湛水田1



















冬期湛水田2
























2年前に はめてしまった田んぼ。もうマルチ田植機を入れるのは懲り懲りなので、昨年から冬期湛水田にし、田植機も重量の軽いものを使用。
ここの田んぼは山水が豊富に取り込める場所で、栽培中も水不足で悩む心配もありません。
ただ今年は雑草が・・・この前も田んぼの中を這えずり回り、1人寂しく草取りを行いました。やはりトロトロ層の形成がしっかりと出来てない部分は繁茂してます。

コナギ



















これはコナギで、種子生産量がめちゃめちゃ多いため大敵です。

しかし、この草には農閑期に田んぼへ有機物を入れて水を張り、トロトロ層を深く作ってやれば発芽の抑制率が高いですし、発芽したものでも流動化しやすいトロトロ層の土には活着しにくく水面に浮いてしまうようです。
このコナギは、やはり層の浅い所に生えてました。
発芽してしまったら、開花して種を落とす前に出来るだけ取り除きたいものです。

オモダカ


























クログワイ1
























《多年生雑草》

これはオモダカ(上)、クログワイ(下)という雑草。
コナギやヒエなどの1年生雑草は種子による発芽ですが、これらの多年生雑草は種子の発芽もあれば、土中に残る球根からも発芽してきます。
特に球根からの発芽のものなら、地下25cmぐらいまでなら発芽可能というタフな雑草達なので厄介です。年々発芽数が増えてるような。冬期湛水での大きな課題です。

クログワイ2
























これはクログワイの球根。食べれるらしいですよ!調理方法によっては美味とか。
しかし米作りには無用な産物。発芽を抑える方法・・・聞くところによると、深く耕起して埋まってる球根を地表に出し乾燥させればよいとか。でも思うのですが・・・土とほぼ同色、耕起しても地表に出てんのかどうだか?わからないでしょうね・・・冬期湛水による抑草方法とは逆? 雑草の種類によって発芽条件が違いますから仕方ないのですが。

ほんと無農薬栽培は雑草との戦いです。

                 米作り担当 伊藤