昨日は蔵見学の予約が2組ありました。

まずは、金澤烏鶏庵の方々6名様。こちらは私が最も尊敬する生産者(加工食品メーカー)のひとつです。その理由は、美味しいというのはあたり前。カステラやプリンなどの原料である卵を産むウコッケイを飼育されています。というか、多分、ウコッケイの飼育(第一次産業)から加工食品業(第二次産業)へと発展されたんだと想像してます。

この流通網の発達した昨今、世界中から素晴らしい品質の原料を手に入れることは、以前に比べて簡単になりました。だからこそ、その原料作りから手がけることは必ず、製品の品質を向上する大きな要素であるはず。もちろん、普通の養鶏場でエサにもこだわらずに作ったカステラにそれほどの感動はないと思いますが。

その意味において、金澤烏鶏庵同様、私どもも富士酢の原料の米を自分達で作っていることは、必ずお客様に安心して使っていただけると考えています。同業者よりも、志の高い異業種の皆さんから学ぶことの方が多いことは、3年前にたくさんの製造現場を見せていただいて気づきました。今後も私だけでなく、蔵のみんなと共に、いろんな生産者を周りたいと思いますが、そのひとつが金澤烏鶏庵。いい刺激をいただきました。また、製造現場は外部の人に見てもらってなんぼ。見てもらうからこそ、刺激をいただき、改善がなされます。一般のお客様にもどんどん来ていただければ幸いです。

午後からは京都市内から年配の方々が20名、来てくださいました。皆さんの平均年齢は70歳近い、とのことでしたがすごくお元気。なんでも、大文字山を歩くサークルだそうで、足腰がしっかりしてらっしゃるからか、と納得。発酵蔵のタンクをハシゴで上ったり、試飲などもにぎやかにしていただきました。失礼ながら、お会いするまで感じていた「ハシゴに上れるんかなぁ?」という心配は杞憂に終わりました。

私どもは小さな蔵ですので、見学は20名様までとさせていただいております。慣れない大勢のお客様に蔵はてんてこ舞い。お待たせしてご迷惑をお掛けしたかもしれませんが、「ええ勉強になった」とか「楽しかった」とか言われるとほっとします。ありがとうございました。

明日は日本青年会議所の用事で岡山へ。せっかくなので、倉敷の平翠軒にでも行こうかと思いましたが、定休日のようです。困ったなぁ。

                      五代目見習い 彰浩