今日の宮津はええ天気です。冬になると日本海側は曇り空や雨、雪が多くなるので、こういう日はけっこう貴重。ふんわり軽そうな雲も浮かんでいました。って、軽いから雲であり、軽いから浮かんでるわけですが。

さて、調味料の本に掲載していただきました。

おいしい調味料ご案内帖
























≪表紙≫

「職人が丹精こめて作った本当においしい日本の調味料、約190点をご紹介」と書いてあります。

でもね、職人が作っていない調味料も掲載されてるわけですよ。大手メーカーから買って来て、自分とこのラベルを貼った商品も。もしかしたら、買って来た数種類をブレンドしてるかもしれませんが。としたら、それは醸造業ではなく瓶詰め業、もしくは調合業。そのようなメーカーにブランド価値はありません。しいていうなら、ブレンド価値でしょうか。

とか、毒を吐いてみたくもなります。物産展で売り子をしていると、「○○酢みたいにまろやかな酢を探してるんですが」とか言われて困ることも。

「お客様、大変申し上げにくいのですが、そのお酢は発酵していない、いわば偽物でございます。水に酢酸と化学調味料を添加しているだけですので、1分もあれば誰でもつくれますよ。お客様も、100円ショップで買われた酢に化学調味料を入れられてはいかがですか?」

とか言おうかと思うこともしばしば。別に富士酢を使っていない人を否定するつもりはありません。小さくても真面目に静置発酵で造っている方々も知っていますし。ただ、あまりにもモラルの欠如したメーカーに振り回されるのはまっぴらごめんなわけで。こういうのが続くとストレスが溜まります。

それと、雑誌や本、商品ラベルでもしばしば、「選び抜いた原料を使用しております」とか「こだわりの原料うんぬん」とか書いてありますよね。厳選したってどういうこと? 適当なモノ使ってるとこほど、具体的な表現を避けるのよね。逆張りするなら、こういう文言が書いてあるとこはたいしてこだわりがないってことですわ。だって、産地や品種、栽培方法など、書くことはいっぱいあるはずやし。

おいしい調味料ご案内帖3



















≪掲載記事≫

さて、2ページに渡って、掲載していただきました。富士酢プレミアムも。

ひとつ残念だったのは、原材料の表記がないこと。特に、ぽん酢や合わせ酢、ダシ調味料やソース、ケチャップなどについては、どんな材料が使われているかが購買行動に大きく影響します。

だって、合わせ調味料に、「たんぱく加水分解物」「酵母エキス」「アミノ酸等」とか書いてあると買う気が失せるもんなぁ。要は化学調味料のことなんですが、最近は旨味調味料とか、上記の表現を使って、知識のない消費者をケムにまいてます。

ご存知ですか? たんぱく加水分解物がどのようにつくられているか。鶏のトサカとか羽とか、食べられない部位を塩酸と熱で溶かすわけです。もちろん、それ以外の材料が使われている場合もありますが。食品の内情って、知らないに越したことはないですね。

おいしい調味料ご案内帖2























≪裏表紙≫

ちなみに、裏表紙にも富士酢の姿あり。

その右下にある諸井醸造所の「しょっつる」、先日、フードマエストロの生徒さんからいただきました。秋田まで食材探訪の旅に行かれていたそうで。

他にも以前、仲良くしていただいているお客様から能登にある郷土料理の宿、さんなみの「いしり」をいただきました。封を開けずに大事にとっております。たしか、これは非売品だったはず。

ちなみに、しょっつるはハタハタの魚醤、いしりはイカの魚醤。香川の「いかなご醤油」と合わせて、日本最大魚醤油と呼ばれております。多分、諸井醸造所さん、さんなみさんのものはそれぞれトップクラスの品質なはずですから、あとはいかなご醤油のええのを見つければコンプリート。

とか書いているうちに、「このネタ、以前にブログで書いたはず」と。検索してみると、3年前に書いたのがこちらにありました。なるほど、このときも調味料の本だったんですね。

                      五代目見習い 彰浩