2008年12月20日

京都・上賀茂の冬の風物詩、すぐき造りを勉強してきました その2

すぐきづくりの続きです。

すぐきの皮をピーラーで剥いた後は塩水に漬けます。また、その上から塩を振り、しんなりさせます。ここでの目的はおそらく三つかと想像します。まず、濃い塩に漬けこむことによる脱水。と同時に、塩によって雑菌の繁殖を抑えること。最後に葉っぱをしんなりさせること。大手漬物工場には行ったことがありませんが、おそらく、野菜を洗浄、薬品などで消毒してから、浅漬けの溶液に浸すはず。一方、伝統的な漬物は塩と乳酸菌で雑菌から守ります。微生物の知識などなにもなかった時代から、経験的に培われてきた方法なんですね。

すぐきづくり11



















すぐきづくり12



















≪塩水につけて重石を載せる≫

おそらく、塩の濃度は飽和状態に近くまで達しているのかもしれません。この低温下ではなかなか解けにくいと思いますし。とはいえ、すぐきから大量に水分が出てくるので、時間とともに塩分濃度は薄くなっていくはず。なんせ、野菜の90%近くは水ですから。


すぐきづくり13



















すぐきづくり14



















すぐきづくり15



















すぐきづくり16



















≪すぐきを引き上げる≫

一晩、塩水に浸したすぐきを大きなザルに引き上げます。葉っぱがしんなりしたところで本格的に重石をかけて脱水していきます。本格的に、というのは、重石の重量が全然違うから。おそらく、最初の脱水の10倍ほどの重さをかけていきます。

すぐきづくり17



















すぐきづくり18



















≪小さな容器に移す≫

加重を思いっきりかけるために小さな容器に移します。その作業がなんとも美しいので見惚れてしまいました、寒さも忘れて。というわけにはいきませんでしたが。

葉っぱのついたすぐきをトグロ状に並べていきます。これ、説明しにくいのですが、実が重ならないように、かつ葉っぱが順々に重なり合うように、外側から内側へ、また次の段にというように、ひとつの容器で5段以上、100個以上に並べるとのこと。そこへ木のフタをして、いよいよ重石を載せていきます。

ちなみに、この葉っぱに大量の乳酸菌が付着しているそうです。実の部分だけではダメなんですね。

すぐきづくり19



















すぐきづくり20



















≪重石を載せる≫

ひとつの容器に26kgの重石を載せるそうです。とはいえ、てこの原理が働くので、実際には200kg以上の重さが加わっているとか。

そのため、5〜10時間もすれば、てこの端についた重石は地面まだ下がってくるらしいです。そうなったらまた、てこを組み替えるという作業。この作業が約1週間かかるそうな。

そして、ここからが乳酸発酵を円滑に進めるための知恵。そのあたりについては、想像の範囲でご紹介します。ただ、その部分こそがトップシークレット。農家さん毎のノウハウだったりするようです。工場や研究室レベルの発酵とは全く違う、経験則が大きくモノをいう世界。面白かったー。

                      五代目見習い 彰浩



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この記事へのコメント
すぐき菜、食べたことないんです。
今回のご報告もまた、おもしろかったです^^

特に、この重石の方法が
昔ながらの醤油の製法と同じで
(実際の写真は見たことがなかったので)
ビックリしました。

私も機会があれば、見てみたいです。
というか、弟子入りしてみたい。。

ますます、食してみたくなりました(><)!!
Posted by chocove at 2008年12月21日 11:57
chocove様

圧のかけかたひとつとっても、作り手それぞれ全然違うようです。
ホンマはこの後の作業も大きな違いがあるのですが、それはナイショです。
特別に見せていただいたので、写真も撮ってません。
Posted by 五代目見習い at 2008年12月21日 12:21