食に興味をもつきっかけのひとつが美味しんぼでした。小学生のころは父が漫画を買ってくるたび、妹と二人、どちらが先に読むかでケンカをしたほど。

あのとき得た知識や「これ、食べてみたいなぁ」という欲求は今もなお、記憶に残っています。例えば、こちらでご紹介した雪蛤(スウコウ)のデザート。これがカエルであることを知ってたのは美味しんぼを読んでいたからこそ。また、どっちの料理ショーをはじめ、たくさんのグルメ番組やグルメブームの火付け役は間違いなく美味しんぼ。そんな素晴らしい漫画に取り上げていただいたときほど富士酢を誇りに感じたことはありませんでした。私が大学4年生のころだったと記憶しています。

さて、その美味しんぼ初の公式ガイドブック「THE 美味しん本」が発売になりました。そして、飯尾醸造も掲載いただきましたのでご紹介します。

美味しん本


≪表紙≫

7月1日に発売されたそうです。海原雄山の「至高の極意編」の他に、山岡士郎の「究極の反骨LIFE編」も。

ウチに届いたのは「至高の極意編」。さて、どんな内容かというと、

 第1章 雁屋哲の特別補習 PART1

 第2章 美味しんぼ店ガイド

 第3章 雁屋哲の特別補習 PART2

 第4章 究極の食材

 第5章 全県味巡りガイド

という章立て。特に第3章では「食卓の上の現実」と題して、化学調味料や農薬の害、大量生産のために本物の味が失われてきた現実が記されています。

実は昨日、ある有名料理学校の講師の先生が蔵見学に来られました。そこで鮨屋や料亭の話になり、化学調味料がたくさん使われていることを伺った直後でした。

以前、聞いた話では、ある味噌屋さんでは仕込みをする際、桶を水で洗浄したのち、化学調味料入りの水を使って桶を拭くんだそうです。それから仕込むことで、ラベルの原材料欄には「アミノ酸等」と記載せず出荷されてるとか。鮨屋も酢に化学調味料を入れている店はまだまだありそうですし、そもそも化学調味料入りの酢も出回っています。ユーザーの知らないところでいろんなことが行われています。

さて、富士酢の掲載記事はこちら。

美味しん本2


美味しん本3


≪掲載記事≫

「第4章 究極の食材」で4ページにわたって取り上げていただきました。すごくうれしかったのは、飯尾醸造のキャッチコピー。他の生産者さんのそれと比べてもダントツで気に入りました。こんな風に書いてくださっています。

 「いい酢はいい米から」米づくりから妥協しない、真の生産者

また、こんな富士酢をとりあげていただいた66巻第2話「真心に応える食品」についてのあらすじについては、

「いかに世の中に心ない食品が出回っているかを批判した作品だ。その対極にあるのが、昔ながらの製法を続ける飯尾醸造だろう。普通の酢とは違って、ツンツンしないその味がすべてを物語っている」

とも書いてくださっています。さらに詳しいあらすじはこちらをご覧ください。

また、漫画の中で副部長が「ああいう人がいる限り、私は日本という国を、日本人を、信じられるよ」と言ってくれたのは、四代目である飯尾毅が当時から15年以上にわたって、ある本を6万部もコピーし、たくさんの方に配っていたからです。

その本とは、丸元淑生・丸元康生先生が書かれた「子供の健康を考える」という内容。これを読んで感動した飯尾毅は出版社と著者にお願いし、コピーの許可をいただいたのでした。

その本を小冊子にしたものがこちら。

美味しん本5


≪2001年の子どもが危ないシリーズ 栄養編≫

現在でも蔵見学や講演などでたくさんの方にお配りしております。在庫がなくなるたびに1万部ずつ発注しています。ご興味のある方はご注文の際に「小冊子を同梱してほしい」と仰ってください。お送りいたします。

さて、美味しん本の話に戻りましょう。富士酢の他にも、こんな生産者の皆さんのことが書かれています。

美味しん本4


≪第4章 究極の食材≫

皆さんもよくご存じの生産者さんかもしれませんね。この本、ぜひ読んでみてください。

                    五代目見習い 彰浩