東京農業大学には日本で唯一、醸造を専門に学ぶことができる学科、醸造科学科があります(私がいたころは醸造学科)。同級生には、日本酒や焼酎、醤油に味噌の醸造元の人もたくさんいました。在学中、私はあまり接点がなかったのですが。

とはいえ、卒業してからはちょくちょく、いろんな縁で知り合うことがあります。今日のブログで紹介する二人も私がサラリーマン生活を経て、飯尾醸造で仕事をするようになってからの縁。

〇ミツル醤油 城 慶典君。

彼とは恵比寿ガーデンプレイスのお酢セミナーを聞きに来てくれたのが最初。その後は飯尾醸造のお酢蔵に来てくれたり、東京でも何度か食事したり、メールをくれたり。

在学中から全国の醤油蔵を廻り、自分の納得いく醤油を造る下準備をしていたようです。そして先日、西日本新聞に彼のことが掲載されたようです。律儀に掲載紙を送ってくれました。

ミツル醤油新聞記事


≪掲載紙≫

※クリックすると拡大できます。

彼が10代のころからずっと考えてきたことが、こちらに書かれています。そして、その第一歩が今回、新聞に掲載されたのでした。よかったね。

〇団四郎味噌 藤井 康代さん。

出会いは、私が飯尾醸造に入って1年が過ぎたころ、蔵にかかってきた1本の電話でした。京都の大学を卒業後、OL生活を経て、東京農大短大の醸造科学科に入り直した努力家の彼女。新潟の実家の味噌屋を継ぐべく、普通の学生とは違うストイックな学生生活を送っていたのでしょう。

蔵を見せてほしいといわれ、ちょうど仕込みの時期だった酒蔵と酢蔵を案内しました。その後も東京の物産展に来てくれたり、メールをもらったりしています。

そんな団四郎味噌が明日(6月3日)、TVで紹介されるとのこと。

  「ぐるぐるナインティナイン」 “ゴチになりますスペシャル” 
   日テレ 6月3日 19時〜21時放送(20時頃の予定)
   19年熟成の時仕込和釜味噌 壹(いち)が取材の対象ではありましたが、
   ナイナイ岡村さんとも一緒に味噌の仕込みをしたので、
   様子も放送されるそうです。

こちらは親子孫の3代が、国産(北海道・新潟)の大豆と米(新潟)を使って、昔ながらの味噌造りをされています。私も一度、伺ってみたいと思いつつ、なかなか実現できていません。いつか、必ず行きます!


酢と同様、醤油や味噌もその原料の素性や造り方は、あまり表には出ていません。加工食品の原料は、農産物や海産物、畜産物に比べて優先順位が低いこと。また、一般的には「醸造って、時間と手間がかかるんでしょ?」と思われていること。実際はだいぶ違います。

だからこそ、小さな蔵が素性のわかる良質の原材料をたっぷり使い、丁寧に時間と手間を惜しまずに伝統的製法で醸すことに意味があると思います。また、その製造工程をきちんと伝え続けること。なぜなら、それが日本の食文化のひとつだから。

というわけで、お互い、10年後、20年後を見据えてがんばろう。って、エラそうにいえる義理ではありませんが。刺激をもらったので、またがんばれます。ありがとう。

                     五代目見習い 彰浩