2010年12月17日

紅芋酢の仕込みをご紹介します その3 〜酢酸発酵〜

紅芋酒ができあがると、いよいよお酢の仕込みです。

お酢の発酵を司る菌、酢酸菌はアルコールを食べることで、お酢の主成分を排出します。日本で造られる酢の90%以上は、この発酵を約1日で済ませます。酢が1日でできるって、ご存知でしたか?

他方、飯尾醸造では紅芋酢だけでなく、すべてのお酢について昔ながらの造り方を守っています。その方法を静置発酵(せいちはっこう)と呼びます。発酵期間は約100日。つまり、100倍もの時間がかかるのです。

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≪植菌≫

紅芋酒の入った発酵タンクに酢酸菌の膜を浮かべます。いわゆる蔵つきの菌と呼ばれる、創業当時から100年以上も植え継がれている菌。

この膜が4、5日で表面全体に広がることで、酒が酢へのじわじわ変化していくのです。


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≪酢酸発酵の様子≫

これは発酵後、1ヶ月ほど経過したときの様子。紅芋に含まれるアントシアニンのため、鮮やかに発色しています。

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2010紅芋酢の仕込み32


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≪ムシロを被せる≫

ちなみに、膜を浮かべた後はムシロをかけて保温します。蔵の中は冷暖房が入りません。そのため、季節によって、ムシロの枚数などを調整します。温度を測り、膜の状態を見ながら発酵の進み具合をチェックするのは、お酢蔵の杜氏、相見。もう20年以上のベテランです。

まもなく酢酸発酵が終わり、熟成に入ります。皆様のお手元に届くまであと少し。紅芋酢は発売から約8年。ちょっとずつ品質(健康価値)が高くなっています。アントシアニン含有量の多い芋の品種に切り替えたり、原料をより多く使ったり、醸造方法を工夫したり。値段は変わらなくても、味はまろやかに、機能性は高く。これからも、皆様に飲み続けていただけるよう、ええもんを造っていきます。

                    五代目見習い 彰浩




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この記事へのコメント
こんばんは。
ほんと鮮やかな色ですね。
今年はまったくゼロといってもいいほどの紅芋しか出荷できなくてホント申し訳ございませんでした。
11月に入って狩猟期になり、芋畑の隣接山から80キロクラスのイノシシが2頭捕まりました。 やっと敵討ちできました。
Posted by うめちゃん at 2010年12月21日 20:55
うめちゃん様

本当に大変な年でしたね。
これにこりず、また来年もよろしくお願いいたします。
Posted by 五代目見習い at 2010年12月22日 08:20