2011年06月21日

この国の「化学調味料・保存料 無添加」を読み解く

先週、偶然にも2人の方から、無添加調味料や無添加ダシについて聞かれました。

「安部司さんの講演を聞いて以来、〇〇っていう無添加ダシを使っています」

「飯尾醸造さんのように無添加で製品を造られている〇〇さんという会社、すごく成長してますよ」

と。
お一人は一般の方、もう一人は仕事関係の方です。お二人とも同じ製品を「無添加の良品」として認知されていました。なぜなら、ラベルにはデカデカと「化学調味料・保存料 無添加」と書いてあるからです。

ただ、私にとって、〇〇は無添加ではありません。日本農林規格(JAS)上、酵母エキスやタンパク加水分解物は添加物ではない、という抜け穴を利用した製品。常識的、道徳的に考えた場合、明らかに添加物です。

こういう生産者はマーケティングがうまく(巧妙)、「添加物を使っていない」という表現をラベルに大きく書くことで、安心感を与えているとしか思えません。少なくとも、飯尾醸造が酵母エキスを使った酢を造ったなら、一部のお客様からお叱りの電話やメールをいただくことになるでしょう。

酵母エキスやタンパク加水分解物を使うことによって、消費者は安価で(人工的な)旨みを手に入れることができます。一方、製造者は、簡単に安価で商品をつくり、利益を出せるという旨みを得ることができます。

飯尾醸造が添加物を使うようになったら、たぶん、売上も利益も増えます。でも、売上以上に大切な長年支えてくださったお客様を失うことになるでしょう。私どもはこれからも自分たちの道徳観による無添加製品だけを造り続けます。

                  五代目見習い 彰浩





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この記事へのコメント
拝復
私は天然物の原材料で添加物に関与しております、多糖類であります。飯尾様ののようにそこまで純粋に考える熱きファースト的な見解も必要でしょうが、我々が行う事業は成分のゲノム分析を行い精製方法を確立することなのと確信してますが、神の創れし物は悲しいかな、真似は出来ても100%完全なる物は製品化出来ません。貴社の製造する製品は大変高い評価を私個人的にしており友人の日本料理を普及云々という少しお馬鹿な連中に食の原点に帰れと、グルマンと言われておる少し気のふれた自分が貴社製品を紹介してますが、経営者となりますと邪な輩が多くどこぞの料亭のような輩が俳諧しております。
余計なことを開陳しましたが、世界中をのろのろと点と点でしかありませんが、貴社の製品は美味であります。伝統を維持して高潔なる心でお造りください。応援してます。イタリアフランス人には評価される酢であります
頓首再拝
Posted by 山崎真一 at 2011年06月23日 15:50
本日「二人の食卓」で初めて飯尾醸造さんを知り、
かぼちゃとアスパラの揚げマリネのレシピが知りたくてHPに伺いました。
他、沢山のお料理が紹介されていてどれもこれも美味しそうですね。

恥ずかしながらお酢の作り方も今日、知りました(笑)
ああやって昔ながらの製法で、すばらしいこだわりをもって製造されているのですね。恐れ入りました。
Posted by いろは at 2011年06月25日 19:44
とても素晴らしい経営理念をお持ちなんですね。
ただ、私は将来的にグルタミン酸ナトリウムは塩と同じような扱いになる日が来ると思います。
甘味には砂糖、塩味には塩、旨味にはグルタミン酸ナトリウム
Posted by あ at 2014年09月10日 14:53