長い熟成期間を終えたお酢は、そのまま瓶に詰めるのではなく、「濾過」という工程を経て完成した後、瓶に詰められます。
みなさんが普段からよく目にする瓶に詰められて店頭に並んでいるお酢は非常に透き通って綺麗ですが、熟成中のお酢には沈殿物などが多く含まれている為、濁っています。
この沈殿物などを取り除く作業が「濾過」です。

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〈濾過機〉

こちらが濾過を行う機械です。
飯尾醸造のお酢は一部のお酢を除いて、濾過という工程を経て完成します。
そして熟成中の濁ったお酢も、この濾過機を通すことによって透き通って綺麗になります。
その見た目の変化を、今回は飯尾醸造の看板商品でもある純米富士酢を例にご紹介したいと思います。
まずは、濾過する前の熟成中の純米富士酢がこちら。

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〈熟成中の純米富士酢〉

瓶に詰められて店頭に並んでいるお酢と比べると、濁っています。
この濁った純米富士酢を濾過機に通しますと。

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〈濾過後の純米富士酢〉

熟成中の濁った純米富士酢と比べてもらうと非常に透明になっているのがお分かりいただけると思います。

そして最後に。
濾過機で濾過を行うのですが、全量濾過することができなくて、必ずタンクと濾過機内に数ℓ残ってしまいます。この濾過できなくて残ってしまったお酢を我々は「濾過残液」と呼んでいます。
その濾過残液がこちら。

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〈濾過できなかった純米富士酢〉

パッと見た感じ、コーヒー牛乳。
すごい濁りです。

このように純米富士酢にも3つの顔が存在します。
今回は調合濾過担当だけが知っている少しマニアックなテーマをブログにしてみました。


調合濾過担当 坪倉