先日、少しではありますが雪が降ってくれたおかげで酒蔵の室温が下がり、ここ数日は例年のリズムで蔵仕事を進めております。
リズム01
リズム02

蔵では様々なリズムが存在します。
気候のリズム、米のリズム、麹菌のリズム、酵母菌のリズム、酵素のリズム、作業のリズム、機械や道具のリズム、自身のリズム、チームのリズム等々。
このリズムを感じ蔵人同士で共有する事が凄く大事なんですよね。

そう、蔵の作業は毎日同じ事をしている様に見えるのですが、気候、米の質、菌の状態等によって醪は刻々と変化しますので、状況に応じて常に適切な処置をしなければなりません。
蔵人はそのタイミングを見落とさぬよう、じつは体力だけではなく毎日とても神経を使っているのです。


毎日同じ事の繰り返し...ではないのです。


長丁場の蔵仕事では自身の体調管理にも神経を使います。
5〜10℃の蔵内と室温が30℃近い麹室を1日に何度も出入りする体力仕事の後では、どうしても思考力や免疫力が低下しがちです。
適度な休息をとり自分自身のリズムを整えなければ、醪の声が聴こえなくなってしまいます。
そんな中、acEtoのスタッフや本社の皆がたまに様子を見に来てくれたりして、蔵人を気遣ってくれるのが嬉しかったりします。

私は休みの日でも仕込み期間中はなるべく外出しないようにしています。
なぜなら外から風邪のウイルス等を持ち込んで蔵人にうつしてしまう危険性があるからです。
皆がインフルエンザにかかれば仕込みはストップしてしまいますが、発酵途中の醪はストップしてくれません。そんな事を考えるのは少し神経質すぎるのかもしれませんが、気分転換に外出なんて怖くてとてもそんな気持ちにはなれません。
なので休日は体を休めるために、自宅で音楽を聴いたりしてのんびりと過ごすことが多いです。(とは言え醪の温度が気になってたりはするのですが...)

自身のリズムを整えつつ、ハプニングに対応できるリズム感を身につけ、皆でそれを共有すれば格好良いグルーブが生まれると信じています。
蔵仕事はまだまだ続きますが、完奏できる様に皆で頑張ります。


醪造り担当  藤本