酒造り担当の藤本です。
今回は私の昔話をさせていただきます。
遡る事18年前、それまで毎年出稼ぎで来られていた但馬杜氏が高齢のため引退される事になり、急遽私に白羽の矢が立ち、それまで特別な酒造の勉強もしたことが無く、ほぼ素人同然だったので、現会長に専門機関で勉強させてくださいとお願いしました。

そして東京滝野川の酒類総合研究所(現在は東広島に移転)にて酒造講習を40日間受けてから杜氏として飯尾醸造の酒造を担う事になりました。

今回はその時に共に勉強した仲間達に会いに行って来たというお話しです。

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若波酒造(福岡県大川市)
とにかく大きいお蔵でびっくりしました。
昔は桶売り(使ったお酒を大手メーカーに売ること)をされていたようで、大量にお酒が売れていた時代の名残ですね。おそらくタンクがたくさん並んでいたであろうという感じでした。当時蔵を閉めようかという状況からの出発。女性の視点から日本酒と向き合い、現在見事に復活されて、本当にいいお酒を醸されています。

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はつもみぢ(山口県周南市)
当時から社長(当時はまだ社長ではなかった)の愛称で呼ばれていた貫禄のある方です。利酒の能力が凄くて、講習の試験でも満点だったんじゃなかったかな?
こちらは当時既に酒造りはされていない状況からの復活蔵で、ゼロからのスタートなのです。18年間がむしゃらに突っ走って来られたんだろう事は容易に想像がつきます。今では女性の方に杜氏を任されて、経営に注力されてます。

今回伺った両蔵共に設備見学のつもりが、お酒造りに取組む姿勢を勉強をさせてもらった様な気がします。随分と積もる話があり、長時間お邪魔させていただきましたが色々と心震えました。

本当に貴重な時間を割いていただきありがとうございました。


酒造り担当  藤本