毎週水曜日に就農塾(http://shunou.under.jp/)で一緒に講義を受けている小松さんが、棚田と蔵の見学に来てくださいました。2泊3日のタイトなスケジュールの中、昨日は棚田近くのペンションにお昼を食べに行きました。その名は、「ペンション自給自足」。
標高400メートル以上の場所にあるペンションでは、自然のままに(ほったらかしで?)栽培した蕎麦や野菜が山ほど食べられます。今回はまず蕎麦打ち体験から。
十割(とわり)蕎麦といって、小麦粉や山芋などのつなぎを一切使わない、非常に難しい打ち方です。
まずは蕎麦粉に水を馴染ませ、ダマができないように手早くまとめます。「こんなんで大丈夫かいな?」と恐る恐る作業する小松さん。
本当は蕎麦粉がまとまってきたら「菊練り」といって、少しずつ生地をこねる角度を変えていき、いつのまにか菊の花のような模様を作る、という技術があるのですが量が少ないため省略。っていうか、量が多くてもできる訳ないのですが…。
しかし、この後、彼の手際の良さと高い技術に一同(3人ですが)驚嘆の声を上げたのでした。
次は麺棒で伸ばしていきます。
棒を縦と斜めにうまく使って、丸い生地を長方形に。打ち粉をつけて台にくっつかないようにした後、軽やかに軽やかに伸ばしていきます。
さぁ、ここからが圧巻!
「切り」の作業に。
この均等な太さ。最初はゆっくりでしたが、途中から調子が出てきたのか、リズミカルにコミカルに?職人さんの如く蕎麦が出来上がっていきます(もちろん彼は蕎麦打ち初体験)。
おばちゃんに茹でてもらい、出来上がったのが、コレ。思ったほどボソボソではなく、ちょっと変わった食感の蕎麦でした。老舗の蕎麦屋のそれとは違いますが、なかなかのモノでした。小松さん、初めてにしては上出来ですよっ!蕎麦の上に乗っているワサビは近くで自生しているものを直前に摩り下ろしたもの。
蕎麦以外にも、その辺で採ってきたという料理が並びます。
もち米の玄米で作った栗おこわ。
小豆や大豆などの豆も入って噛むほどに味がでます。
蕎麦の揚げだし。
蕎麦がきとは違う、もっとソフトは食感でした。おそらく蕎麦がきのように弱火にかけた鍋で時間をかけて練りこむのではなく、さっと水で溶いてまとめたものを揚げたのでは、と推測。ホンマか?
今度は、猪の燻製。
独特の獣臭はあるものの、そのしっとり感と噛み応え、味わいは海外旅行の定番であるビーフジャーキーよりも断然美味しく感じました。
自給自足ってことは猪も獲るの?と思われそうですが、色んなものと物々交換されているそうです。野菜や山菜⇒魚とか肉とか。
一緒に飲んだのは、グミジュース。
5月ごろに真っ赤に実るグミの実を潰してジュースにしたもの。前から飲んで見たかったので、やっと念願叶いました。どのように作っているのかは謎ですが、グミの実の大きさから考えると、かなりの量を採らないとジュースにはできないはず。
都会の方はもちろん、私自身もこの自然食には身体の中から健康になっていく気がしました。小松さんもこちらのほったらかし農法?にはかなり興味を示してらっしゃったような…。
ペンション自給自足 http://www2.nkansai.ne.jp/hotel/jikyujisok/
ちなみにこの日いただいたのは、里山ぐらし(1,580円)と蕎麦打ち体験(別料金)。でも、猪の燻製などはサービスで出していただきました。グミジュースは350円。
予約制ですので、必ず事前に電話でご連絡ください。ちなみに普通の人はまず地図を見てもたどり着けない秘境にありますので。
五代目見習い 彰浩