≪搾り槽(ふね)≫
この風景、現在の食酢業界ではほとんど見ることができないのです。食酢だけでなく、日本酒業界でも大吟醸などの特別なお酒でたまに使われている程度の、いわゆる骨董品レベルの道具。
≪槽(ふね)の内部≫
ここにドブロク状の酢を入れた酒袋を積み重ねることで、液体(酢)と固体(酢粕)に分けていくのです。
≪酒袋を積み重ねる≫
1段に13枚の酒袋を置いていきます。
特に一番下の段に並べるのは重労働。逆さになった状態でこの作業をすると、頭に血が昇るだけでなく、酢の匂いも相当なもんです。慣れた蔵人でも1時間を要するので、私では2時間もかかった経験があります。
≪重しを載せる≫
槽の上まで積み上げた後は、重しを載せるのですが、これも4人がかりの仕事。
≪1日目終了≫
5本の重しを載せたところで、初日の作業が終了。重いものを使う危険な作業なのでチームワークが大事。そういった意味では、蔵人のみんなは年齢に関係なく、言いたいことを言える関係なので問題はなさそうです。
五代目見習い 彰浩
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