練馬駅から徒歩10分、静かな住宅街にぽつんとある、一見なんてことないこのお店。実は、天ぷら近藤の近藤さんも通うという名店。
ちなみに近藤さんは初めて富士酢プレミアムをお店で使ってくださった方です。それまで数十年間、別の酢を使っていらっしゃったそうですが、ある方が手渡してくださった直後、気に入っていただき注文をいただきました。超一流の人の「これまでのこだわりを一瞬にして洗い流し、ニュートラルに判断する柔軟性」に驚いたのでした。
さて、ある方のお話では、「近藤さんが毎日築地で魚を選んでいるときに、ええ魚ばっかり買っていく人がいて、ずっと気になっていたそうです。あるとき、思い切って声をかけてみたところ、田吾作のご主人だった」そうです。いわゆる江戸前の握りに創作を加えたお寿司。素晴らしいネタにしっかりと仕事がしてある、ここでしか食べられないお寿司。
≪外観≫
実は昨年の11月、ある方々に連れて来ていただいたのでした。食べ終わった後、「こういうお店で富士酢プレミアムを使ってもらえたらなぁ。」と思い、発売したばかりの酢を帰り際にお渡ししたのでした。
すると、その場ですぐに「開けさせてもらっていいですか?」と味見をしてくださったのでした。そのときのことはおぼろげですが、「うーん、やわらかいねぇ。いい酢だ。」と仰っていただいた記憶があります。そして、実は今月から富士酢プレミアムを使っていただいているのでした。
そんなこんなで、あいさつも兼ねて伺いました。カウンター8席だけの小さなお店は、おそらく60代くらいのご夫婦で切り盛りされています。
今回は田吾作さんの素晴らしさをしっかりとお伝えするために食べたものを全て掲載します。とはいえ、汁物の写真を忘れてしまいましたが。
≪青柳とタコのぬた≫
こちらでは、にぎり中心か、つまみ中心のふたつのコースがあります。お値段は同じで10,500円。この値段が銀座等のお店と比べて以下にいかにお値打ちだったことか。私はもちろん、にぎり中心でお願いしました。
≪雲丹≫
はまぐりの殻に酢飯を詰めて、その上にびっしりと雲丹を載せてコンロで火を通してあります。雲丹の甘味がぐっと増した一皿。
≪メバル≫
11、12月はカワハギ、1月はメバル…というように季節によって魚をかえているとか。
≪煮こごり≫
これ、まさにトロけるという表現がピッタリ。写真を撮る間ももったいない。
≪赤身のヅケ≫
煮きりに短時間漬け込んだ赤身、実はかなり薄くて長い切り身はスジが全くないのです。いわゆる「はがし」でしょうか。それを、αのように巻いてから握ってあります。薄いからこそ、煮きりもしみ込みやすく、熟成された赤身がトロけます。
≪煮はまぐり≫
トロけるネタふたつの次は一転して、余韻を楽しむためのはまぐり。多分、煮た後にさっと表面を焼いてあるのでしょうか、ちょっと香ばしいような、ほんのり温かいにぎり。ずっとずっと、噛み続けていたい様な、飲み込むのがもったいないような、貝類特有(コハク酸)の旨味。
≪コハダ≫
酢で〆ると生より美味しくなりますよ、というお手本のような味。塩によって脱水した後、酢が浸透していくからこそ。
≪たいら貝の貝柱≫
たいら貝(タイラギ)でしょうか、大きな貝柱が海苔に挟んであります。中には、山ふきのとう?が仕込んであったようです。
≪中トロ≫
≪菜の花≫
シャリとネタの間には、蒸したメバルの肝が挟んでありました。菜の花のほろ苦さと肝の濃厚さ、幸せでございます。
≪筍とカラスミ≫
炙った筍のシャクシャクの食感、ねっとりとしたカラスミの旨味。べっ甲色のカラスミはもちろん自家製。ご主人曰く、「酒粕使ってるからねぇ。」と。なるほど、酒粕は日本酒や焼酎に比べてアミノ酸が圧倒的に多いため、熟成香や色が早く出てきます。非加熱の酒粕にいる酵母の活動によるものなのでしょうか? まぁ、そんなことはどうでもよくて、ご主人の味へのバランス感覚に感嘆してしまいます。
≪寒ブリ≫
じっくり熟成された身の下にはニンニクチップが仕込まれています。これが合う合う!
≪白海老のコブ締め≫
昆布の旨味をまとった海老のねっとりと柔らかい身がシャリと合わさってノドを通っていくのを堪える楽しさ。飲み込みたくないような、でも、ノドを通るときの美味しさも早く味わいたいような。ワサビの茎のシャリシャリした食感がアクセントのようです。写真用にネタの上に載せていただきました。
≪アナゴ≫
ふわっふわでありながら、ちょっと香ばしい。火を通したネタは店の奥の調理場から奥さんが絶妙のタイミングで出してくれます。
≪白子のから揚げ≫
雲子というか、タラの白子。揚げたてのアツアツは前歯の先っちょだけで噛み切ろう。ねっとりトロトロ、濃厚なゲル(半固体)状の旨味がじゅわっと出てきます。
≪サヨリ≫
≪赤貝≫
煮きりをつけてから数十分置いたものを握ってくれました。マグロの赤身のヅケは短時間しか煮きりにつけていませんでしたが、赤貝は分厚くて味をしみ込ませるのに時間がかかるからなんでしょう。コリコリ美味し。
≪レタス巻き≫
これも絶品です。シャキシャキにゆがいたレタスの中には極うすーくスライスした奈良漬とアンキモ。奈良漬が薄いからこそ主張しすぎずに美味しいわけで。ここにたどり着くまでにいろんなネタを試して、ボツになっての繰り返しが想像できます。
ここまでで一人前、10,500円。かなりのボリュームです。大満足です。
でも、まだ食べてないのを追加してしまいました。
≪シメ鯖≫
≪赤ムツ≫
≪アワビ≫
あぁ、どれもこれも美味しかった。でも、まだ実はあるんです、お土産が。一人一本、卵焼きやキュウリ、かんぴょう、タクワンが入った巻き寿司。これも美味しかった。翌日が美味しいらしいのですが、我慢できずに宮津への電車の中でいただきました。恵方巻きのようにカブリついたのでした。
柔らかな物腰のご主人はこちらから質問すると丁寧に教えてくださいます。ドキドキ緊張して食べるようなお店ではありません。皆さんも予約をして行ってみてください。つまみ中心のコースも気になるところです。
五代目見習い 彰浩
田吾作寿司
住所:東京都練馬区豊玉中2-22-9
電話:03-3994-9650
営業時間:12:00〜22:00
定休日:水曜日
ちなみに近藤さんは初めて富士酢プレミアムをお店で使ってくださった方です。それまで数十年間、別の酢を使っていらっしゃったそうですが、ある方が手渡してくださった直後、気に入っていただき注文をいただきました。超一流の人の「これまでのこだわりを一瞬にして洗い流し、ニュートラルに判断する柔軟性」に驚いたのでした。
さて、ある方のお話では、「近藤さんが毎日築地で魚を選んでいるときに、ええ魚ばっかり買っていく人がいて、ずっと気になっていたそうです。あるとき、思い切って声をかけてみたところ、田吾作のご主人だった」そうです。いわゆる江戸前の握りに創作を加えたお寿司。素晴らしいネタにしっかりと仕事がしてある、ここでしか食べられないお寿司。
≪外観≫
実は昨年の11月、ある方々に連れて来ていただいたのでした。食べ終わった後、「こういうお店で富士酢プレミアムを使ってもらえたらなぁ。」と思い、発売したばかりの酢を帰り際にお渡ししたのでした。
すると、その場ですぐに「開けさせてもらっていいですか?」と味見をしてくださったのでした。そのときのことはおぼろげですが、「うーん、やわらかいねぇ。いい酢だ。」と仰っていただいた記憶があります。そして、実は今月から富士酢プレミアムを使っていただいているのでした。
そんなこんなで、あいさつも兼ねて伺いました。カウンター8席だけの小さなお店は、おそらく60代くらいのご夫婦で切り盛りされています。
今回は田吾作さんの素晴らしさをしっかりとお伝えするために食べたものを全て掲載します。とはいえ、汁物の写真を忘れてしまいましたが。
≪青柳とタコのぬた≫
こちらでは、にぎり中心か、つまみ中心のふたつのコースがあります。お値段は同じで10,500円。この値段が銀座等のお店と比べて以下にいかにお値打ちだったことか。私はもちろん、にぎり中心でお願いしました。
≪雲丹≫
はまぐりの殻に酢飯を詰めて、その上にびっしりと雲丹を載せてコンロで火を通してあります。雲丹の甘味がぐっと増した一皿。
≪メバル≫
11、12月はカワハギ、1月はメバル…というように季節によって魚をかえているとか。
≪煮こごり≫
これ、まさにトロけるという表現がピッタリ。写真を撮る間ももったいない。
≪赤身のヅケ≫
煮きりに短時間漬け込んだ赤身、実はかなり薄くて長い切り身はスジが全くないのです。いわゆる「はがし」でしょうか。それを、αのように巻いてから握ってあります。薄いからこそ、煮きりもしみ込みやすく、熟成された赤身がトロけます。
≪煮はまぐり≫
トロけるネタふたつの次は一転して、余韻を楽しむためのはまぐり。多分、煮た後にさっと表面を焼いてあるのでしょうか、ちょっと香ばしいような、ほんのり温かいにぎり。ずっとずっと、噛み続けていたい様な、飲み込むのがもったいないような、貝類特有(コハク酸)の旨味。
≪コハダ≫
酢で〆ると生より美味しくなりますよ、というお手本のような味。塩によって脱水した後、酢が浸透していくからこそ。
≪たいら貝の貝柱≫
たいら貝(タイラギ)でしょうか、大きな貝柱が海苔に挟んであります。中には、山ふきのとう?が仕込んであったようです。
≪中トロ≫
≪菜の花≫
シャリとネタの間には、蒸したメバルの肝が挟んでありました。菜の花のほろ苦さと肝の濃厚さ、幸せでございます。
≪筍とカラスミ≫
炙った筍のシャクシャクの食感、ねっとりとしたカラスミの旨味。べっ甲色のカラスミはもちろん自家製。ご主人曰く、「酒粕使ってるからねぇ。」と。なるほど、酒粕は日本酒や焼酎に比べてアミノ酸が圧倒的に多いため、熟成香や色が早く出てきます。非加熱の酒粕にいる酵母の活動によるものなのでしょうか? まぁ、そんなことはどうでもよくて、ご主人の味へのバランス感覚に感嘆してしまいます。
≪寒ブリ≫
じっくり熟成された身の下にはニンニクチップが仕込まれています。これが合う合う!
≪白海老のコブ締め≫
昆布の旨味をまとった海老のねっとりと柔らかい身がシャリと合わさってノドを通っていくのを堪える楽しさ。飲み込みたくないような、でも、ノドを通るときの美味しさも早く味わいたいような。ワサビの茎のシャリシャリした食感がアクセントのようです。写真用にネタの上に載せていただきました。
≪アナゴ≫
ふわっふわでありながら、ちょっと香ばしい。火を通したネタは店の奥の調理場から奥さんが絶妙のタイミングで出してくれます。
≪白子のから揚げ≫
雲子というか、タラの白子。揚げたてのアツアツは前歯の先っちょだけで噛み切ろう。ねっとりトロトロ、濃厚なゲル(半固体)状の旨味がじゅわっと出てきます。
≪サヨリ≫
≪赤貝≫
煮きりをつけてから数十分置いたものを握ってくれました。マグロの赤身のヅケは短時間しか煮きりにつけていませんでしたが、赤貝は分厚くて味をしみ込ませるのに時間がかかるからなんでしょう。コリコリ美味し。
≪レタス巻き≫
これも絶品です。シャキシャキにゆがいたレタスの中には極うすーくスライスした奈良漬とアンキモ。奈良漬が薄いからこそ主張しすぎずに美味しいわけで。ここにたどり着くまでにいろんなネタを試して、ボツになっての繰り返しが想像できます。
ここまでで一人前、10,500円。かなりのボリュームです。大満足です。
でも、まだ食べてないのを追加してしまいました。
≪シメ鯖≫
≪赤ムツ≫
≪アワビ≫
あぁ、どれもこれも美味しかった。でも、まだ実はあるんです、お土産が。一人一本、卵焼きやキュウリ、かんぴょう、タクワンが入った巻き寿司。これも美味しかった。翌日が美味しいらしいのですが、我慢できずに宮津への電車の中でいただきました。恵方巻きのようにカブリついたのでした。
柔らかな物腰のご主人はこちらから質問すると丁寧に教えてくださいます。ドキドキ緊張して食べるようなお店ではありません。皆さんも予約をして行ってみてください。つまみ中心のコースも気になるところです。
五代目見習い 彰浩
田吾作寿司
住所:東京都練馬区豊玉中2-22-9
電話:03-3994-9650
営業時間:12:00〜22:00
定休日:水曜日
コメント
コメント一覧
いつもながらに素晴らしい握りの数々ですね。
新鮮なお魚は築地で購入して頂く事ができますが、手間や工夫をかけたお食事はやはりプロのところで頂くのが一番ですね。
田吾作さんのお寿司は、ご主人のお人柄が滲み出ていてとても美味しく、素晴らしいですよね。
太巻きを頂きましたがいつもながらにとても美味しかったです。
「我慢できずに宮津への電車の中で」には主人と笑ってしまいました。
田吾作さんだけじゃなくて、近藤さんやたくさんの皆さんについて、ですが。