先日、梨のアルコール発酵の様子をご紹介しました。酒ができたら次は酢にせなあかん。

というわけで、植菌の瞬間をご紹介します。今年は梨を400kgしか買っていないので、ごく少量の仕込みです。

梨酢の植菌



















≪酢酸菌膜≫

酢造り杜氏の相見が酢酸菌膜をすくってきました。これは富士酢発酵中の元気な菌膜。これを移植するわけです。

日本酒のように醸造協会から純粋培養された菌のアンプルを買ってくるわけではありません。いわゆる蔵つきの菌というやつ。この作業を115年間続けてきたってこと。

さて、植菌の瞬間をぜひご覧ください。

梨酢の植菌2



















梨酢の植菌3



















梨酢の植菌4


















梨酢の植菌5



















梨酢の植菌6



















≪植菌の瞬間≫

A4サイズの網ですくいとった菌膜をそーっとそーっと梨酒に浮かべていきます。

ただそれだけ? と言われそうですが。

あとは彼らにお任せ。

梨酢の植菌7



















梨酢の植菌8



















≪ムシロで覆う≫

うちの酢酸菌は40℃を一番好むので、その温度帯をキープしてやります。そのためのムシロ。これくらいの小さなサイズであれば膜は1日で全体に広がります。

最後に・・・

梨酢の植菌9



















≪帯締め≫

ヒモでムシロを縛ればできあがり。

その際、帯締めのような結び方をするのです。いつからこのような結び方になったのか知りませんが、なんだかほっこりした気分になるのでした。

                      五代目見習い 彰浩