青森から木村秋則さんの「奇跡のりんご」が届きました。
農薬も肥料も全く使用せずに、大事に大事に育てる、あのりんごです。
木村さんは、りんごの木一本一本に語りかけ、芋虫がでればその生態が自ら分かるまで観察を続ける。栽培というより、生き物同士の関係を感じる「育てる」という言葉が、まさに当てはまる方なのです。


荷姿























当然、このりんごを食べたい方はたくさんいて、聞くところによると3年待ちだそうです。弊社社長とは、おいしくて安全な食を志す生産者同士の長い付き合いがあり、今年も2トンほど分けていただくことができました。本当にありがたいことです。「にごり林檎酢」は木村さんのりんごありきのお酢ですから。

例年、りんごもろみの仕込は、純米もろみの後3月だったのですが、今年は収穫からなるべく期間を空けず、鮮度の良い状態で仕込めるこの時期に移動させてきました。正月早々、大量の発送作業をしていただいた木村さんとご家族に感謝せねば。


検品















もろみ杜氏の藤本始め、蔵人みんなで検品します。生鮮品として出荷しない、ちょっとした傷や形の歪んだものを分けていただいているのですが、味にはなんら問題はありません。



食味検査1



















食味検査2















そして試食!
一番気になるところです。食味検査なんて神妙に執り行いますが、内心はほとんど好奇心のハズ。少なくとも私は。



りんご全種















これが今年のりんご、五種類。
私が見た目で判別できるのは、右端の王林だけ。全く自慢になりません・・・。
次から順番に、サンフジ、ジョナゴールド、北斗、ハックナイン。

ハックナインって聞きなれませんよね。
これ由来は「HAC9」。品種改良中の型番からとられた珍しい名前だそうで、北海道アップルクローンの九つ目という事らしいのですが、北海道以外では店頭に並ぶことは少ないみたいです。



カット















カットしてみると、蜜がたっぷり乗っています。甘みと酸味のバランスが今まで経験したことのない味でした。



書籍案内

















タイムリーなことに、1月3日の日経新聞で、木村さんの書籍の広告が大きく掲載されていました。奇跡のりんごが誕生するまでのプロセスを通して、木村さんの慈愛にあふれた人間性に触れられる素敵な本です。まあ、私ごときが推薦するまでもなく、錚々たる顔ぶれの方が書評書かれています。


さて、明日からはいよいよ「にごり林檎酢」の仕込み始めますので、その様子をアップしていきます。


                             秋山