昨日大事なことを書き忘れてました。
オーガニックや農薬不使用の野菜は、「奇跡の〜〜」とは呼ばれていないのに、木村秋則さんのりんごは「奇跡のりんご」と呼ばれているかを。
りんごは大変古くから栽培されてきた果実ですが、大きく甘くする為の品種改良の過程で、農薬使用が大前提となっているので、他の作物のように一昔前を土台にした農法では全く対応できず、その困難さがけた違いなんです。ちなみにりんごが実るまで8年苦労が続いたのですが、米についてはすぐに上手くいったと仰ってました。


さて、いよいよ今日からにごり林檎酢の仕込みが始まりました。
最高のりんごが目の前にある訳ですから、最高の造りをせねばなりません。


全体















洗浄1















洗浄2















当然農薬は全くないので、表面についた埃を一つづつ洗っていきます。
手に取ってみるとそれぞれの感触があって、ジョナゴールドはぬるっとしてます。


カット1















カット2















カット3















非常に手間がかかるのですが、今年は4つ切りにしてから摩り下ろすことにしました。
(去年はヘタだけ取り除いてました。)理由は機械に負担を掛けないため。なので、ただカットするだけでも良いのです。が、そこは飯尾醸造の職人、小さくしたことで目立ってくる芯や、汚れが残りやすい頭とお尻の窪みも取り除いていきます。「それで、品質が変わるの?」と問われれば「そうです。」と断言はできません。しかし、アルコール発酵に雑菌は禁物。マイナス要素は少しでも取り除いておきたい。

運搬















今日は1000kgちょっとをカットしました。数にして3000個位でしょうか。
それでもこの笑顔です。いや、単にカメラを意識しすぎなのかも知れません。


粉砕1

























粉砕2















一個づつ(正確には1/4づつ)摩り下ろしていきます。
りんごから造る酢と聞けば、この工程は当たり前そうですが、実はそんな事はないようです。一般的にはりんごジュース、しかも濃縮されたタイプが利用されているんですって。りんごの風味を大事にする本来の方法という意味で、この手間のかかる方法がベストだと思っています。


酵母1















酵母2















まわし入れているのは酵母です。酵母がりんごに含まれる糖分を分解してアルコールを造ってくれるのです。

パッと見、タンク容量に対して、液量が少ないですよね?
今年はもう一つ新しい試みで、段仕込みにしてみました一段目に少量の摩り下ろしりんごと全量の酵母、二段目に残りの摩り下ろしりんごを投入します。一度に両方を混ぜるより、一段目では相対的に酵母の量が多いので、雑菌とのシェア争いに勝ち、確実に酵母が繁殖できるのです。酵母だらけになったものに、二段目が投入されるわけですから安心な訳です。

仕舞い















綺麗に仕舞って明日に備えます。

                          秋山