今、1年で500もの学校が廃校になっているという。自宅から徒歩3分にある小学校も惜しまれながら3年前廃校に。少人数だと目が行き届くメリットはあるものの、例えば野球するなど一定以上の生徒がいなければ成り立たない活動も多々あるのも事実。我が子は宮津街中にある小学校までバス通学です。「大変ねー」と心配されますが、入学時からなので本人たちはいたって平気、と言うかこれしか選択肢を知らないので(汗)

ところで、学校にはコミュニティ活動や避難所としての防災の拠点としての機能があり、その側面は今でも継続しています。むしろOBである住民にとっては、運動会、駅伝大会、会議、講演会とフル活用で、役割は大きくなっているかもしれません。とは言え、学校という大きなハコを維持管理するにも費用が必要ですから、各地で宿泊施設などに模様替えしたりと活用が進められています。当地でも従来は地域内に向けた活動が中心であったのですが、今回は外に開かれた美術館として5日間解放され、地域内外から500名弱の来校者がありました。一部を紹介いたします。(プロ活動の方もいらっしゃる関係で、画像は限定しています)

1看板
多士済々のスタッフ、看板屋さんが主催者なので当然自作です。私はと言えば、芸も能も無いので受付と駐車場整理係を拝命
2人形
彼(彼女)の案内で中へどうぞ4陶芸教室
1年半前に移住してきた若手陶芸家夫婦の教室3陶芸
光がたくさん降り注ぐ、学校ならでは良さを感じる5什器
これ、もともとあった学校の什器、木タイルの床といい、使われ続けてきた良さがあるなー。6地元の土の器
宮津の土で作った器、鉄分が多いのが特徴とのこと7職員室は
現役時はあまり入りたくない場所。呼ばれる時ってロクなことがない(個人の感想です)8消しゴムハンコ
子どもの夏休みの工作程度に認識していましたが撤回します。難易度も完成度も高いハンコができます。講師がいいからですけどね9消しゴムハンコ
10道具が大事
講師は文房具や事務機を取り扱う会社の社長さん、道具の説明が熱い!プロ仕様差し込み消しゴムハンコ
昔はこどもだったOBも奮闘、というか一番ハマってる11ムスビ
もう一組の移住者夫婦、おむすび屋さんを既に起業済。12ムスビセット
米は地元産、読んで字のごとく=手前味噌13ハンバーガー
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大きなハコなので、それなりの規模の企業に貸し出せば、コミュニティ機能は失われる。一方、地域や個人で維持管理するのも経済的に無理がある。つくり手や演者にとっては水場や器具、天井の高い空間など、学校に備わった機能を初期投資無くして利用できるのは価値がある。複数の出展者が共催し、対象を子どもに限定せず幅広い世代に、外へ向けて開く美術館には、廃校の未来に可能性を感じました。

                                    蔵人頭 秋山