個人的に冬は苦手です。
超がつくほど寒がりで、できればこの時期は冬眠したいぐらい。
なので、暖冬という言葉は私にとって朗報なのです。
しかしながら…年末年始からこれだけ暖かいと、私の気分とは裏腹にアカンことも…

今、酒蔵では仕込みのピークを迎えておりますが、醪に影響がでます。
先人の知恵と技術である並行複発酵法は、約6〜15℃の低温で糖化と発酵を同時にさせる技法。気温が高いとそのバランスが崩れるため、暖気樽に冷水を入れるなどマメな温度管理を要します。

また原料米を作る棚田でも『寒さが暖かいと凶作』というように、田植え時期からの水不足はもちろん、害虫の蔓延。さらには農作物を荒らす獣の越冬など…

もう、そんなこんなで悩みの種は増えるばかりですが…

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やっと先週、この時期らしい気温と降雪がありました。
しかし例年なら最低でも1m以上なのに、今年は40cmと少なめ。
不安要素を払拭させるほどの積雪量とはいきませんが非常にありがたい。

春の雪解け水が、山の腐葉土から取り込んだミネラルや微生物をダイレクトに運び、棚田はその恩恵を受け美味しい米が作られております。

もう2月も半ばと春近し。
今年も、そんなありがたい環境下で農家さん達と味はもちろん良質な米作りに汗を流します。
 

           米作り担当 伊藤