今夏(6〜8月)全国の平均気温が1898年の気象庁統計開始以来最高だったとのことです…確かに暑かった。
ここ最近、朝夕は涼しくなってはいるものの残暑がまだ続きそう。これだけ暑いと人はもちろん、植物にもかなりのストレスです。
今年の稲作の場合、出穂後の高温で籾殻が分厚く中身(玄米)がやや小ぶりのよう… これは子孫を残すための生理的な現象。
ただ、これが結果的には減収となり農夫にとって大きな痛手となります。
また近年、高温障害によりデンプンの詰まりが少ない乳白米も増えており品質ともに懸念事項も多いのです…なので、もはや品種そのものも見直さないと…ですね。

しかし、そこには大きな壁があるようです。
例えば、高温に強いとされる九州などの品種を取り入れれば?という声を耳にしますが、目立った動きはありません。その要因はコシヒカリ系を好む大半の嗜好と一致しないから。
またその一方で米を主食としない人が増え、50〜60年前に比べ消費量が約半分にまで落ち込むという米離れも。『食事をする=ご飯を食べる』と言うほど米文化が根づいている国なのに…日本人なら米を食え!の時代は何処へやらです。
炊かず焼かず手間いらずな食品が増えてるから仕方ないのでしょうか?
いやいや!打倒バングラデシュ。関係機関には良食味多収となる救世主?いやっ、救世種を早急に生み出していただきたいもの…再び米に脚光を!です。

IMG_6125

《棚田の様子》

さて、9月も半ばに入り棚田も色づいてきました。
今年は蔵人田んぼ祝20回目の米作り!蔵人達にとって…いやっ、僕にとっては自己満足の田植え&稲刈りです!
さすがに20年もやってると、いい加減と良い加減の線引きも少しずつわかってきます。
手間暇かけるのも大切ですが、田んぼの世話も良い加減でないと稲にはありがた迷惑な時もあります。
理想は薬や肥料に頼らず、稲本来の生命力をいかに引き出せるかが農夫の役目!しかし…現実は難しいとこ。
そのあたりの感覚的な部分は20年経ってもまだまだ無知に等しく日々勉強中なのです。
目標とする『作物と会話できる変なオヤジ』には30年ほど先の話しかと。

IMG_6119

IMG_6121

いよいよ来週23日(土)は稲刈り体験会です。良き天候になることを祈るばかり。
前日ぐらいには学生さんをモデルにした作業手順をInstagram、Facebookにて再投稿しますのでご視聴いただければ幸いです。
何より参加者全員が事故なくケガなく楽しく、実りの秋を満喫できますように。皆さまご協力のほどよろしくお願いいたします!

なんと今回!!節目の年ということでスタッフから少しばかりの『お♡も♡て♡な♡し』も♪

お楽しみに(笑)


             米作り担当 伊藤