お世話になっております、蔵人の三原です。
飯尾醸造の魅力って何でしょうか?

飯尾醸造がお客様に支持して頂いている理由は何だろうか、とよく考えます。
有難いことに暖かなメッセージを頂いたり、体験会なんかでお話しさせて頂いたりします。
きっと色んな要素が好ましく評価して頂いているのでしょうが、あまり具体的に書くと自画自賛すぎてどうかと思うので控えておきます。

ただ一つ、絶対誰もが納得できる魅力を挙げるとしたら、それはお酢です。
お酢屋なんやから当たり前やろ、と思われるかもしれませんが、これはほんまに大事な事です。
良いお酢を造って、お客様にお届けする。
だから支持して頂いていると思います。

良いお酢は良いお米から。
契約農家さんと、伊藤が丹精込めて作った農薬不使用のお米です。
食べて美味しい、酒にして美味しい、お酢にして美味しいお米です。

私は酒造り担当です。
これは誰にも言っていないのですが、このお米のポテンシャルを限界まで引き出したいという野望があります。
しかしどうすれば引き出したことになるのか?
お米を削って味を洗練させるのか?
いやしかし富士酢の良さは、お米を必要以上に削らず味わいと栄養をどっしり持たせることにあるのでは?
そもそも現状でちゃんと引き出せているのでは?

なんて事を悶々と考えたりいたします。
そんな野望のために、この間こっそり実験なんぞいたしました。
その名も『発芽玄米麹製造実験』です。

発芽玄米麹や発芽玄米酒を販売しておられるお蔵さんがいらっしゃいまして、これは何かヒントになるのでは?と思った次第です。

まず玄米を丸2日水につけ、発芽させます。

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白い芽がぴょこんと出ています。
可愛いですね。
というか全く削ってないのに全体が白っぽくなる不思議。
これを麹にしたのがこちら。

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写真ヘタクソマン。
分かりにくいですが麹菌がある程度根付いています。
甘酒を造ってみましたが、ちゃんと糖化していました。
麹としては及第点で、使えはする感じです。
クオリティとしてはまだ上を目指せるはず。

こんな感じでこそこそ試行錯誤していますが、実用性を考えると懸念点も多く、先はまだ長いです。
しかしより良い仕事をすればより良いお酢に繋がるはず、と信じてこっそりこそこそ精進して参ります。

蔵人 三原