昨年は米作り20年の節目を迎え、また新たな気持ちで挑んだ蔵人たんぼ。
今年も大きな事故やケガもなく無事に終われたことに改めて感謝!
これも毎年ご支援いただき棚田へ足を運んでくださる皆様のお陰でございます。

本当にありがとうございます!

今後も里山の景観維持や棚田保全を想いに微力ながら続けてまいります。

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さて、ここ近年夏の暑さが無視できない深刻なレベルになっております☀️
しかしながら…酷暑での田畑の除草作業や畦畔の草刈りなど、品質向上や多収のためには避けられぬ過酷な作業。
お得意先や消費者が求める安全性と安心感。その思いとは裏腹に生産者である農家にとって…この環境下はもはや無縁の世界ですね。
ほんと農家さん達に感謝!感謝です。

稲作にしろ畑作にしろ、作物を育てるには気象条件で大きく出来が変わる!50年以上も同じ作業をしているベテラン農家さんでも『こればかりはなぁ〜』とぼやく。
とはいえ、長年培った経験を活かし毎年合格点まで仕上げる優れ技に頭が下がります。
私のような他力本願…いやっ、人任せでは到底真似の出来ないことかな…。

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《農談会の様子》

先日の農談会も振り返りや来年の買取数量の報告。そして年々問題視されている夏の高温対策についてが主な話しとなりました。
メジャー品種のコシヒカリが誕生してからもうじき70年。もちろん京都府でも奨励品種の位置付けですが、場所によっては夏バテの影響で期待する品質、収穫量の確保が至難の業となってきております。

そのため今年の栽培から飯尾醸造でも高温耐性(厳密には高温回避性)の品種を試験栽培しています。
春の苗作りから秋の収穫まで… その調査結果を報告し、農家さん達と共有しました。

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《新米の食べ比べ》

またコシヒカリと高温耐性3品種の食べ比べも同時に実施🍚
炊きたては正直どれもが美味しく優劣つけがたいとこ。しかし少し冷ませばそれら品種の個性が引き立ち好みは様々。この味変がとても面白かったです。

もちろん農家さんとって栽培期間中のデータと食味値は大きな指標になりますが、やはり所変われば品変わるもの。
作り手にとっては五感による手応えがないと納得しません……なので、実践あるのみです🌾
来年は農家さん数名にも作っていただけることとなりました。

※農家が求めることは?
⚫︎作りやすさ
⚫︎多収
⚫︎品質向上…など

※飯尾醸造が求めることは?
お酢づくりに繋がる醪の原料米に適正かどうか?
また収穫後に販売する『富士酢の米』として食味はどうか?そこが肝になります。

なかなか欲張りな話しで難易度MAXですが…。
来年以降もじっくりと検証し、高温対策に向けた選択肢の一つとし栽培を続けます。


そして、来年2025年のご報告があります。

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《世屋姫神社たんぼ》

3年前に蔵人が管理する棚田の約半分を、地元農家さんが引き受けてくださっていました。
ただ獣害対策としての狩猟が大忙しとなり、来年から再び栽培をお願いしたいと依頼がありました。
飯尾醸造としても、このまま耕作放棄地にさせるわけにはいかず……"超男気😎"を見せるべく快諾をいたしました!

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《2021年まで管理していた…男気たんぼ2025》

なので…

《2022年〜2024年》
田植え体験会 5月下旬の土日(2日間)
稲刈り体験会 9月下旬の土or日(1日のみ)

が…

《2025年〜 未定》
田植え体験会 5月中旬〜下旬の2週連続土日(4日間)
稲刈り体験会 9月下旬の土日(2日間)

と…3年前の予定に戻りましたのでお含みおき下さい。
詳細は、またこのブログ及び他のSNSにてお知らせいたします。

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《契約農家さん達と忘年会》

早いもので12月も残りわずかとなりました。
今年も本当にありがとうございました!
飯尾醸造のモノづくりにご理解くださる皆さま、そして毎年原料米を納めてくださる農家の皆さま、来年も変わりなくご支援くださいますようお願い申し上げます。

どうか良いお年をお迎えください。


           米作り 伊藤