麹室(むろ)に引き込んだ蒸し米、この日は少し温度が高かったため、床(とこ)全体に均一に広げて温度を下げます。 ≪広げて冷ます≫ 私どもの蔵では、32度くらいで室に引き込んでいます。初期温度が高いと、米粒の表面だけで麹菌が繁殖してしまうため、いい麹ができ
醪(モロミ)を醸す
酒蔵仕事の要である麹造りをご紹介します 米の蒸しあがり・種切り・床もみ・引き込み
先日、カメラマンの神崎さんにお願いして、2日間に渡って酒蔵仕事を撮影してもらいました。そのデータの中から一部、ご紹介します。 ≪酒蔵の様子≫ 以前にも私が撮った写真で紹介していますが、やはりプロの写真は違います。 では、米の蒸しあがりから麹室へ麹を引き
今日、明日は酒蔵の撮影。いつもよりはりきって仕事する面々
今日は、京都からカメラマンの神崎さんに来ていただきました。神崎さんはJリーグの某チームの専属として、チームの試合に帯同するなど活躍されています。ちなみに、四代目の飯尾毅とは同志社大学の同級生。そんな縁もあって、以前から棚田の撮影や富士酢製品画像など、いろい
高いところが苦手な方のために、酒蔵に新しい梯子と手すりをつけました
昨日から気温がかなり上がっています。今日は15度近くと、酒造りにとっては厳しい天気。 そんな中でも、5人の酒造りは順調に進んでいます。酒母も残りはあと3本。精米もすでに終わりましたので、麹造りともろみの管理、掃除が中心になってきます。 さて、酒蔵は酢蔵からは
「奇跡のりんご」の『にごり林檎酢』、重石を載せた翌日は4人で搾ります
昨晩、大阪、東京出張から戻ってきました。 さて、先週の続きで、林檎酒の搾り2日目の作業です。前日、重石を載せて一晩置いた搾り槽(ふね)に2本の櫂を入れ、4人で締めていきます。 ≪圧搾≫ 酢蔵杜氏である相見の「せぇーのっ」という掛け声に従って、井本、三好、山
木村秋則さんの「奇跡のりんご」の『にごり林檎酢』、アルコール発酵を終えて、搾りの段階へ
今日は10時から17時まで大阪でセミナーを受けてました。3年ほど前に教わって感銘を受けた先生の話を久し振りに聴きました。いろんな気づきがあり、充実した時間を過ごすことができました。無理やり、前日に申し込んでよかった。 さて、このブログは東京へ向かう新幹線で書
奇跡のりんごの仕込み、順調のようです
今年初めて、酒蔵に行ってきました。 ≪酒蔵≫ 杜氏の藤本や伊藤、今井はすでに麹室から出て別の作業中。精米杜氏にも新年のあいさつをして、りんごの様子をうかがうことに。 ≪アルコール発酵の様子≫ 奇跡のりんごのすりおろし100%。すごく贅沢です。宮津の小
年明けの大仕事、奇跡の林檎の仕込みが始まりました!
毎年1月から3月までは、酢の原料となる酒の仕込みを専用の蔵で行います。 めでたい年明けの一番仕事が、木村秋則さんの奇跡の林檎だけで造る「にごり林檎酢」。 今年は2,300kg、6,500個以上の林檎が木村さんから届きました。 こんなに多くの林檎をお分けいただけること自体が
完熟無花果(いちじく)の香り漂う酒蔵で仕込む幸せ
今朝、大阪から戻ってきました。台風が来る前でよかった。 さて、先日、少しだけご紹介しました無花果酢の仕込みです。酢を造る前には無花果ワインを仕込みます。 ≪完熟の無花果≫ これ、よく考えたらむっちゃくちゃ贅沢な酢です。 貴重な愛知産の無花果だけを使っ
今年も無花果(いちじく)が届きました
年に一度の楽しみ、無花果が入ってきました。 今朝、愛知の農家さんが飯尾醸造のために収穫した無花果はすぐさまトラックに積まれ、6時間ほどかけて酒蔵に。 ≪無花果≫ 今年も1トン。今年は冷夏の影響で収穫が危ぶまれましたが、なんとか送っていただきました。あ
米が蒸し上がると、なぜかワクワクします
酒蔵では毎日午前と午後の2回、米を蒸します。午前は掛け米のコシヒカリ。午後は麹米の五百万石。 約1時間かけて蒸し上げるのですが、この湯気がたまらなく好き。その理由のひとつはあったかいこと。なんせ、酒蔵は寒い。なのに、後で汗をかくことを知ってる私はTシャツ1
酒蔵仕事は掃除に始まり掃除に終わる
昨日は久しぶりに1日オフでしたので、スキーに行ってきました。小学校、中学校に通ういとこ、叔父夫婦と一緒に兵庫県のハチ北へ。子ども達が滑る度に上達していく様を見てうれしくなりました。私はというと、道具類が進歩したのか、12年振りにしてはそこそこ。ただ、いつも使
酒造り、始まっています
報告が遅くなりましたが、酒造りが始まっています。 1月に木村さんの林檎の仕込みをしたため、いつも遅い酒の仕込みスタートでした。とはいえ、今月末の甑(こしき)倒しまでは大忙し。 ≪米の蒸し≫
林檎酒が出来上がり、いよいよ搾ります
久しぶりにブログを更新します。先週は日本青年会議所の京都会議で4日間、全く仕事ができませんでした。とはいえ、いろんな出会いや気づきがありました。今後の仕事にも活かしていきます。 さて、昨日から林檎のアルコール発酵が終わり、搾りの作業に入りました。
明日、りんご醪(モロミ)の搾りです
木村さんのりんごを仕込んでから2週間ちょっと。いよいよ明日搾ります。 先週半ばから、今か今かとアルコールの上りを待ち構え、週末もスタンバイしていたのですが、運良く週明けに持ち越しました。果実から造る醪は、毎年アルコール発酵の進み具合が異なるので(恐らく果実
にごり林檎酢の仕込 下準備
昨日大事なことを書き忘れてました。 オーガニックや農薬不使用の野菜は、「奇跡の〜〜」とは呼ばれていないのに、木村秋則さんのりんごは「奇跡のりんご」と呼ばれているかを。 りんごは大変古くから栽培されてきた果実ですが、大きく甘くする為の品種改良の過程で、農薬
「奇跡のりんご」が届きました
青森から木村秋則さんの「奇跡のりんご」が届きました。 農薬も肥料も全く使用せずに、大事に大事に育てる、あのりんごです。 木村さんは、りんごの木一本一本に語りかけ、芋虫がでればその生態が自ら分かるまで観察を続ける。栽培というより、生き物同士の関係を感じる「
週末、梨酒の搾り作業がありました
今度のワークショップの原稿に追われ、ブログの更新ができませんでした。といっても、まだ終わったわけではなく、まだまだやることがあります。 さて、週末は梨酒ができあがり、搾り作業がありました。 ≪できあがった梨酒≫
梨酢の仕込みが始まりました ―梨のアルコール発酵―
昨日、酒蔵に丹後産の梨が入ってきました。 今年は無花果酢、赤わいん酢の在庫が潤沢にあるため、秋の果実酢の仕込みは梨だけ。この仕事で秋を感じていたので、今年は少し寂しいのですが。 ≪酒蔵の様子≫ 純米酒造りでお手
りんご酒がやっと出来上がり、搾りの作業です
今朝はニューヨークからご夫婦が蔵見学に来てくださいました。奥様は元・有名なフードマガジンの関係者ということもあって、酢に関する知識もお持ちのようで。ご主人も興味深く写真を撮っていらっしゃいました。 私の片言もええとこの英語で説明したのですが、すごくわか
りんごの仕込みの様子、やっと報告できました
出張などでバタバタしていて、奇跡のりんごの仕込みについて、その後の経過を全く報告していないことに気付きました。 雑菌の繁殖を抑えるために井戸水で洗った後の作業がこちら。
地味な、りんごの洗浄こそ丁寧に
昨日から先ほどまで、取材していただいてました。編集・ライター養成講座に通っている、いわばライターの卵の女性が休みを利用して宮津に来てくれました。なんでも卒業制作の取材対象として、当蔵や私に興味をもってくれたとか。以前、フードマエストロでほんのちょっとだけ
奇跡のりんごの仕込みが始まりました
甑(こしき)倒しを終えてひと段落ついた酒蔵に、木村秋則さんの「奇跡のりんご」が届きました。 ≪奇跡のりんごの山≫ 二日間で合計100ケースを越えるりんごが届きました。昨年は、フジ、サンフジ、世界一、ジョナゴールド、
やっと麹ができあがりました
種麹(もやし)を蒸し米に振ってから約46時間、麹ができあがりました。麹室(こうじむろ)から麹を出すことを出麹といいます。 ≪ほぐす≫ 米の内部までしっかりと菌糸が入り込んだことは、見た目や香り、触感などで判断しま
麹室での仕事は菌次第
先日、こちらで書いたように、蒸し米に種麹(もやし)を振った後の仕事をご紹介します。 32℃近くで麹室に引き込んだ米は翌日まで塊のまま過ごします。とはいえ、麹菌の増殖速度が遅く、温度が予定通りに上がらない場合は世話をしてやる必要があります。
蒸し上がった米が酒へと変化していきます
今日、明日の2日間は酒蔵の手伝い。この仕事、けっこう好きなんです。 ≪蒸し上がった米≫ この米は掛け米として使いますので、コシヒカリです。精米歩合は85%と、低精米でしっかりと旨味の乗った酒を醸していきます。食べた
麹作りは経験がモノを言う
連日、酒蔵は活気に包まれています。今日は麹作りの工程をご紹介します。 ≪蒸し上がった米を均一に広げて冷ます≫ 今日の蒸しは素晴らしかった。パラパラと硬めで、噛み締めるとしっかりとした歯ごたえの中に適度な弾力があ
酒蔵は寒暖の差が25度以上もあります
今月から始まっている、富士酢の原料となる純米もろみ(酒)の仕込み。 今年は杜氏の藤本、今井の他に、米作りリーダーの伊藤も3月までずっと酒蔵の担当に。ということは、伊藤と今井は年間を通して、ほとんど酢蔵にはいないということです。
紅芋の搾り作業は大仕事!
先日、紅芋の前段取りをご紹介しました。芋の両端を包丁で切って、低温でじっくり蒸して潰すところまでを。そして、いよいよ搾りの作業。 ≪紅芋≫ 毎度のことながら、ええ色してます。
紅芋の仕込みが始まりました
紅芋酢の仕込みは、その鮮やかな色に癒される、ええ時間なのです。 ≪由良蔵≫ 酢蔵から車で10分の丹後由良にある酒蔵に、京丹後市の梅本さんから立派な紅芋が届きました。今年は例年以上にええ芋だそうな。もちろん、農薬不
無花果のもろみができあがりました
年に一度の無花果(いちじく)もろみの仕込みが終わりました。 近年は果物から造った、いわゆる果実酢が人気です。ただ、こういうのはほとんどの場合が海外(中国やアメリカなど)からドラム缶で輸入した濃縮果汁が使われています。それを水で薄めて1週間ほどでワインを造
無花果のもろみができあがりました
今日、無花果(いちじく)のアルコール発酵が終わりました。 ≪無花果もろみ≫ 今週は暑かったので、アルコール発酵時の温度管理が大変だったようです。詳細は後日、ご報告します。
無花果仕込みの様子
昨日、由良蔵に完熟無花果が入荷されました。 完熟無花果は水分が多く糖度が高いので、細菌汚染されやすく、その日のうちに仕込んでしまわないと痛んでしまいます。ただ、早く収穫しすぎると甘味が足りないので良い醪が出来ません。です
本日、3ヶ月間の酒造りが無事終わりました
≪火入れ≫ 1月から3ヶ月間、酒蔵で休みなく行われてきた醪(もろみ)造り。本日、『富士玄米酢』用の醪の火入れ(加熱殺菌)が終わり、明日の片付けをもって、今年の仕込みが終了します。 蛇管(じゃかん)と呼ばれる、とぐ
2週間かけて林檎の醪(もろみ)が出来上がりました
3月11日に始まった、木村秋則さんのりんご5種を使った『にごり林檎酢』の醪(もろみ)が出来上がりました。通常は10日もあればアルコール発酵が終わるのですが、3月に入ってから急に冷え込んできたため、なかなか発酵が進みませんでした。杜氏の藤本が苦労しながら面倒をみて
待ちに待った木村さんのりんご
木村さんのりんごが蔵にドドンと2トン入荷されました。 蔵の中は、それはもうクラクラするほどの甘酸っぱい香りが充満してます。 醪造りの都合でお預けになっていたりんごの仕込み。 ようやく
酵母への栄養補給、蒸し上がった米を仕込みタンクに放り込む
≪蒸し米をスコップで掘り出す≫ 45分かけて蒸し上げた5石(乾燥重量で750kg)のコシヒカリを放冷機へ移します。この作業、暑くて大変。立ち上る蒸気の中
米の蒸し上がり
≪由良ヶ岳≫ 酒蔵のある場所は、「丹後由良」と呼ばれ、古くは百人一首で、 由良の戸を 渡る舟人 梶を絶へ 行方も知らぬ 恋の道かな と詠まれた地です。他にも、「山椒太夫」(「安寿と厨子王」という場合も)の
紅芋醪(もろみ)の圧搾作業、観ている人はいいのですが・・・
私が東京に出張している間に酒蔵での紅芋醪(もろみ:酒)発酵が終了しました。 ≪紅芋醪≫ 酒蔵からローリーで酢蔵に運び、いよいよ圧搾(搾る作業)が始まります。
鮮やかな紅芋酒の仕込みに心躍る!
≪蒸しあがり≫ 圧をあまり上げないように注意しながら、1時間かけてじっくりと蒸した後、ゆっくりと放冷。このときに余分な水分も抜けます。
いよいよ紅芋酢の仕込みが始まりました
≪宮津市由良にある酒蔵≫ 伝説や民話の「安寿と厨子王」や百人一首(由良の戸を渡る舟人・・・)で知られる宮津市由良。こちらにあるのが純米酒や果実の酒を仕込む蔵。4月〜9月にかけては誰もいない、静かな蔵がだんだんと忙しくなって
梨の仕込が始まりました
今年も京都は久美浜町から大量の梨を入荷しました。 今回は新興という品種で1個が500〜700g程もある大玉タイプの梨なのですが、味は決して大味ではなく甘味・酸味のバランスが良く、水分が多くてとてもジューシーです。
無花果の季節です
由良蔵では無花果の仕込みが始まりました。 見てください、この見事に完熟した無花果! 半分に割ると、
新米が蔵に入荷されました
倉庫は約2,000袋の米でいっぱいです。 今年は全量を米倉庫に格納できました。 では、以前はどうしていたかと申しますと、
赤わいん酢のアルコール発酵終了後の仕事
≪由良蔵≫ 玄関にトラックを入れて、ワインの圧搾(液体と種、皮を分ける作業)を行います。圧搾機と共に、天橋立ワイナリーの醸造責任者、小松さんが手伝いに来てくれました。
赤わいん酢の原料ぶどう、サペラビ種
≪サペラビ種≫ 先日仕込んだ赤わいん酢の原料であるサペラビ種がひと房だけ残してありました。なんでも、ロシア原産で耐寒性のある品種のようです。ひとつ口に入れてみると、し
収穫の秋、果実酢の仕込みの一番手はブドウ
稲刈りがほぼ終了した途端、果実酢の仕込み。 ブドウ、無花果、梨、紅芋、リンゴ・・・。すべて、すでに大まかな量や日程の調整は終わっていますが、農産物は収穫されて初めて確定するので大変です。 ≪由良蔵≫ 『純米 富士酢』
黒豆酢の仕込み ―粉砕・仕込み―
ここからが大変な作業… ≪放冷後、ミキサーへ≫ 黒豆のタンパク質をアミノ酸に分解しやすくするため、ミキサーで粉砕します。 ≪電動なんですが・・・≫ ペースト状になった黒豆がステンレスボウルの縁にこびり付きます。
年に一度! 黒豆酢の仕込み ―蒸し・放冷―
日本で、いや、おそらく世界でも飯尾醸造でしか造っていないと思われる『黒豆酢』の仕込み。 この『黒豆酢』の特徴は、「アミノ酸がびっくりするほど多い」こと。中国の香酢よりも多いため、お客様から、「出汁が入っているの?」と聞かれることもしばしば。なぜなら、ア
酒母のできあがり
≪醪造りの工程その10≫ 酒母造りは温度が命。優良な酵母が増殖しやすい環境を整えてやるために、毎日、温度計でチェック。しかも、経過日数と共に温度をうまくコントロールしてやるのです、 ≪加温操作≫ 仕込み水に麹、酵母